かつての僕は趣味性の高い機械時計こそが腕時計であり、クオーツ、ましてやクオーツのデジタル時計など時計とは見做せないとばかりに、下に見ていました。我ながら何と浅はかな考えでしょう。クオーツ時計やデジタル時計に関する知識もなく、実際に使ったこともな買ったにも拘わらず、どうしてそういう考え方で凝り固まっていたのか、今にして思えば理解に苦しみます。実際に使ってみれば、かつて下に見ていたチープカシオに今ではすっかり魅了され、カシオの腕時計をいくつも買い集めているのですから。
そう考えると、自分が下に見ている物事、あるいは世間的に評価が低い物事が、すべて価値がないとは言い切れません。対象に対する知識不足や、そもそも接点がなかったことが評価を下げているだけという可能性があるからです。
「今日もモンテローザで飲んでいます」という記事をたまたま見付けて読みました。世間的にあまり良いイメージではない魚民や山内農場と行ったモンテローザの系列店を訪問し、その良さを発掘するというような内容です。何と良い企画でしょう!
居酒屋であろうと、クオーツ時計だろうと、一方的に批判して自分の視野の外に置いてしまうのは簡単です。しかし、自分が良い印象を持っていなくても、世間的に評価が低くても、その対象をただ批判的に見るのではなく、良い点を積極に見つけ出そうとするのは、なかなかできないことです。単に批判するばかりでなくポジティブに物事を捉える努力をした方が、幸せに生きられそうですよね。
僕も今日から、あまり好きではないものに対しても良い点を見付けるように努めていきます。
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