令和4年12月16日(金曜日)
令和4年第4回日田市議会定例会、17日目。
委員会審査3日目。私の所属する教育福祉委員会では、昨日、2日間の徹底審査が終わり、本日は討論、採決と委員会のまとめを行いました。
会議の冒頭、委員長から、予算議案の一部を減額しようとする修正動議が提出された旨の報告がありました。予算に対しては、認められない事業等を部分的に削除する「減額修正」と、一部が認められないからすべてを認めない「反対」という手法があります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/10/f5b58e12f396d5ce95319ba67795c23b.jpg?1671200406)
減額修正が提案されたのは、「総合的な子ども支援拠点創設事業」の実施設計委託料(1,865万6,000円)です。昨日の委員会では、当該予算の審査に先立ち、11月22日にホームページで公開された日田市総合的な子ども支援拠点建築計画書の内容についての報告を受け、長時間にわたる活発な質疑が繰り広げられました。
私は、支援拠点整備の基本的な考え方には、特段の異論はありませんが、従前から、この事業の進め方が、ハコモノありきとなっているのではないかとの懸念を抱いていることは、皆様に報告してまいりました。
昨日の審査での各委員の質問に対する執行部の答弁には、約4億円(概算)を投じ、新たにハコモノを建設してまで、支援拠点を創設しようという意義や必要性に対しての具体性が乏しく、必要と考えるから急いで整備したいとの姿勢に終始しているように感じました。
執行部が、支援拠点の創設にあたり、検討の重要な要素である工事費について、創設検討委員会で議論しないまま、建築計画書を作成し、議会に対して実施設計委託の予算を提出したことは、厳しい財政状況が示された中、大きな問題だと考えます。
先日示された財政推計によれば、向こう5年間の歳入と歳出の収支差額の合計は、28億6,500万円の赤字です。来年4月に設置されるこども家庭庁の創設など、国の動向をも見据えた支援拠点の整備が必要です。
したがって、私は、予算案からこの事業の分を削除しようという提案に、賛成しました。委員全員が同じ結論でしたので、全会一致で、減額修正を決めました。
執行部は、ハコモノの「建設を急ぐ」(市長)とか「一刻も早く」(福祉保健部長)施設整備を急ぎたいようでしたが、急ぐべきは、子育て支援の機能の充実であり、現時点では、必ずしもハコモノは必要でないと考えます。本当に支援を必要とする子どもと家庭の悩みや困りを早急に解決に導くため、機能の充実が図られた支援拠点創設のため、今後の多角的多面的な議論を期待するものです。