奈良のむし探検

奈良に引っ越しました。これまでの「廊下のむし探検」に倣って「奈良のむし探検」としましたが、動物・植物なんでも調べます。

「順慶まつり」に行ってみました

2023-09-17 20:59:56 | 神社・寺・古墳など
奈良散策 第923弾


9月10日、大和郡山市で「順慶まつり」が開かれました。大和郡山に引っ越してきてから行ったことがなかったので、今年が初めてです。「順慶まつり」は戦国武将だった筒井順慶を偲ぶお祭りで、今年で20回目になります。筒井順慶は織田信長から大和一国の守護を公認され、宿敵松永久秀を滅ぼして大和を統一しました。その後、筒井城から郡山城に移ったのですが、36歳の若さで病死してしまいます。郡山城にはその後、豊臣秀長が入城するのですが、大和郡山ではなぜか筒井順慶に対する思いが強く、こんなお祭りが毎年開かれています。



筒井城は近鉄の筒井駅のすぐ近くにある平城で、今は跡地だけが残っています。筒井駅は郡山駅の隣の駅なのですが、久しぶりに近鉄電車で行こうと思ったら、郡山駅で20分待ち、帰りも20分待ち。車で行くと5分くらいの距離なのですが、えらく時間がかかってしまいました。細い路地を通り過ぎると、筒井城址の石碑がありました。





駅で20分も待たされたおかげで、開会の合図になる鉄砲隊の発砲には間に合いませんでした。会場に着く寸前に2回、大きな音が聞こえました。





開会式であいさつをする大和郡山市長です。筒井順慶役なので、こんな鎧姿で登場されました。暑いさなかで、重くて暑くて大変だそうです。



挨拶が終わると武者行列の準備に入りました。





隊列が整ったところで、筒井順慶役の市長さんと左近、右近、家臣団が盃を飲み干した後、盃を割って出陣の勝鬨を上げます。







そして、行列が出始めました。暑さ厳しい時、武者姿での行列も大変です。





ということで、我々は先に引き上げることにしました。帰る途中で行列に出会いました。台に載っているのは順慶公の像です。

筒井順慶という武将はあまり知られていませんが、順慶にまつわる逸話として、「元の木阿弥」とか、「洞ヶ峠を決め込む」などの言葉はよく知られています。前者は父親の順昭の死を隠しておくため、琵琶法師木阿弥に替え玉を頼んだという逸話に基づいています。1年後に順昭の死を公にして、木阿弥は多額の恩賞をもらいもとの状態に戻ったというので「元の木阿弥」と呼ばれているとか。後者は明智光秀が洞ヶ峠で筒井順慶に応援を頼んだのですが、順慶が重臣との慎重な協議を重ねている間に羽柴秀吉軍により敗退してしまったという事実を、筒井順慶が出陣しながら、形勢を見て日和見をしていたと誤って伝えられたために生まれた言葉だということです。

「順慶まつり」はかなりローカルなお祭りなのですが、一度は見ておかないといけないなと思っていきました。昔は馬が出たりと本格的だったのですが、コロナで開催できなかった間に、祭りの担い手が少なくなってしまったようです。



ついでに撮ったギンヤンマの写真も載せておきます。

雑談1)この間から作っていた「大和郡山の植物Ⅲ」の編集がほぼ終わりました。これから写真の位置調整やコメントの見直しなどを行った後に製本に出す予定です。これで、鳥、動物、昆虫、植物Ⅰ、植物Ⅱ、植物Ⅲの計6冊と別冊の猫ができたことになります。

雑談2)この間から奈良市にある率川神社について調べていたのですが、漢文で書かれた古文書を読まないといけなくなってきたので、最近は頑張って読んでいます。今日は享保年間に無名園古道という人の書いた「率川御子守本縁」という文章を書き下し文に直す作業をしました。私にとってはかなり大変な作業なのですが、それでも漢文にはだいぶ慣れてきました。


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