物造庵 ものつくりあん ナラ(楢崎賢)

ものつくり人「ナラ(楢崎賢)」による
絵や作品の制作過程、自作詩の発表、その他徒然…

“すべての男は消耗品である”に賛成

2009年02月08日 04時50分32秒 | 徒然のこと
村上龍『すべての男は消耗品である』を読みました。シリーズで7巻まで発刊されているエッセイ集の第一巻目です。村上龍は正直者だ!物事について深く考察した結果が刺激的な言葉となってでてきている。しかもそれはたとえ分かっていても残酷すぎて口に出せないことがらが多い。そういった意味で村上龍は正直に隠すことなく言葉を吐いている。というふうに見えました。
「制度は強力だ。この世の中の、ほとんど百パーセントのことがらが、制度を支える装置としてある。・・・制度というものは、あたりまえの話だが、嘘であり、幻想である。人間が勝手に作ったものだ。必然性などない。動物に制度は存在しない。動物に比べて人間は不完全だから制度を確立したのだ。」
「いいセックスの条件は「体力」だ。「愛」じゃない。」
「男は消耗品である。戦争に行くのは、男に勇気があるからなどではなく、男はほんの少し残っていればあとは死んでも平気だからだ。」
「人間の表情や動作のほとんどは演技なのだ。」
「狩猟民は平気で嘘をつく。その嘘が美しいものであったらなおさらのことだ。」
「自分のスタイルを持って、変えなかった奴だけが情報を得て、快楽を得る。」
「必要なのは、他人からよく思われることではない。 自分の、快楽だ。」
「本や雑誌にあるのは、無名の大衆に与えてもよい情報ばかりなのだ。」
「すべての社会的な事象をどうでもいいと感じている」(以上引用)

ちなみにこのシリーズの最新刊『ハバナモード』も読みました。読んだ印象としては一巻めと比べて、物腰が柔らかくなった、取り上げる問題がより社会的になった、論理的になった、などなどかなぁ。まあただの印象です。一巻めのほうがやっぱり若さあふれる感じで刺激的な言葉が多かったかな。書いたときの年齢が今の僕の年齢に近いこともあってか、単純な面白さでいえば一巻めのほうが興味深かったです。

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