夕に雲

『littlepress』vol.17

池島の写真の力強さよ。
かつてあった人間の繁栄と侵食する緑緑緑。
狭間の島。何かいそう。

ペン画 170

詩1853「古代の猿の夢と私」

揺れる木の上のベッド。
少しばかりの安心を。
湯たんぽ抱えて丸まって。
古代の猿の夢を見る。
ああいつからか。
ああいつからか。
人間としての犯行は。
おそらく生まれてすぐからだ。
私は早熟でしたので。
罪とともに生き。
罪とともに死ぬ。
恐くはないが。
哀しくはある。
孤独の哀しさである。

往路か復路か

小林崇 『ツリーハウスをつくる愉しみ』

日本のツリーハウスクリエイター第一人者の最新21作品を紹介する本。
やっぱ有名だからか、公共半公共の仕事が多いですな。流石にどれもいいつくり。
具体的なつくり方の本も出して欲しいなあ。

ペン画 169

詩1852「よく見れば気持ち悪い」

オタマジャクシを知ってるかい。
おなかをじっと見たことあるかい。
内臓が。
浮き出ているよ。
よく見れば気持ち悪い人。
人もみんなそうなんだ。
よく見れば中身が見えて。
それはさらりとしていない。
おや知らないか。
見るふりしながら見てないんだね。
醜さは。
生きてる証で。
命はみんな。
美しいのさ。
よく見れば気持ち悪い。
もっとよく見れば美しい。

曇りと木と

ミニコミ 『歩きながら考える step６』

特集・混沌を知って、私たちは少しだけ野生にかえる。
ミニ冊子。中沢新一と坂口恭平の対談。
震災後の発刊で、まだその渦中の中での、という印象。
野川かさねの写真がいい。鎌倉の出版社、港の人が少し気になる。