アナログレポート。
トランペットの音も高らかな現代音楽風ジャズ。最後の不思議な歌付きの曲が好きだった。
「VIDALA TRISTE」。
足の欠けた蟋蟀は。
上手く前には飛べないけれど。
もんどりうって倒れるのもまた。
楽しいものだ。
笑が出るね。
涙も出るね。
僕たちが生きてる世界は。
そういうものだ。
何があっても涙と一緒に。
笑ってしまうんだ。
その部屋に訪れた女たちがそれぞれの物語を語るという体裁で構成されている。千夜一夜物語風構成だが、中身はもっと静かで淡々としている。『水に眠る』を思い出したが、それよりももっとさらっとしている。面白くて一気に読み終わったが、沢山の章があるので、お気に入りとそうでないものはある。
「違う話」は本当に怖い。
静かに語るその裏に。
どす黒い嵐が渦巻いている。
そんなこと。
ふつうのことです。
根が邪悪でも。
死ぬまで人に見せないのなら。
その人は天使です。
アナログ・レポート。
クラブで演奏してる雰囲気がいい。古くてもいつでも新しいものがある。魂のこもっているものは大抵。