贈与論って内田樹以外なかなか見ないから読んでみた。
なかなかいいところをついている。
内田樹の贈与論は、受け取ってしまった側が別の形で贈らざるを得ない心理をベースにしていたが、この著者は贈る側をスタート地点にしている。
そして贈与とは、もしかしたら届かないかもしれない、いやむしろ誰が贈ったか分からないものが本当に意味で完全な贈与なんだと論じている。そういう心理状態で行った行為が贈与の始点なんだと。
著者は内田樹論を足りない論理だと言うけれど、いや、むしろこの考え方と対になってより強固になるような考え方じゃないかな。
始点にスポットを当てるのか、力点にスポットを当てるのかの違いだと思う。
おもしろかった。
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