ペン画 247

詩1941「まるいからどこかで」

ブラジルの蟻。
風に乗る埃。
赤い大地で芽を出す。
穴の中。
海を夢見。
この土深く。
何処かで繋がっている。
ことを律儀に感じている。
同じ地球。
という星らしい。
まるいらしい。
時々落ちる。
木の実のように。

雲なしの空に予感が混じる

雑誌 『クウネル』2014.3.1

海の便り、山の贈りもの。
ヨーガンレールの海での拾い物。そういう生活、やっぱいいなあ。

ペン画 246

詩1940「残り香の貝殻」

砂浜洗う。
波に押され。
あなたの脱いだ。
貝殻を探す。
ふたりで潜った。
あの穴は。
潮に消されて。
私の貝殻の中だけに。
あたたかく残ってる。
残り香を求めて。
貝殻ひとつ。
ひとつひとつ。
挟んでは見つめる。
挟んで見つめる。
挟んで見。
あ。
失礼。
入ってましたか。

山で月と夜明け

椎名誠 『笑う風 ねむい雲』

写真と文章が交互くらいのページ構成。旅先の写真と旅先の話。
別の本で読んだことのある内容も幾つか出てきたな。
写真もいいけど、文章もいいね。
文章もいいけど、写真もいいね。
ってどちらでも言える。気がいい幸せを感じる本。

ペン画 245

詩1939「思考飛ぶ」

寄せては返す波に乗り。
近づいてはまた離れてく。
わたしはこちら。
あなたはあちら。
姿は見える。
手は届かない。
死んだら私はあちらに行ける。
水平線と月を見ながら。
死ぬのも悪くないかもな。
と飛ぶ思考を抱えている。