オルフェーヴルが有馬記念を使って引退。
それを聞いてすぐに、東上を決め、バスと宿を押えました。
あの時はまだ凱旋門賞前だったし、
その結果如何では、使わない可能性もありました。
それでも、オルフェーヴルを、もう一度生で見たい。
オルフェーヴルの走りを、この目に焼き付けておきたい。
その一心でした。
オルフェーヴルが有馬記念を勝つ事が、
なりとろにとって、大事なことではありませんでした。
理由は以前にも書きましたが、
彼はもう、十分すぎるほど実績を残していて、
種牡馬生活に困ること無かったからです。
有終を飾る事は美しいけど、
もう、そこまで頑張らなくてもいいかな・・・と思っていました。
とは言っても、心のどこかで最後まで強いオルフェーヴルを見たい!
そう思ってたのも確か。
なのでオルフェーヴルは、
その両方をこのレースで達成してくれたのです。
いつも、なりとろの想像をはるかに超えた結果を出してきたオルフェーヴル。
最後まで、彼は彼であり続けてくれました。
2着に付けた着差は8馬身。
こんなど派手は勝ち方を引退レースで見せるとは、
ほんとうに、オルフェーヴルらしい最後でした。
見る者を常に驚かせ、
今までの常識を覆してきたそのレース。
これくらいのサプライズは当然だったのでしょうか(笑)
パドックに入ってきたときには、やけに大人しかった。
それでも周回を重ねるごとに静かに気合が乗ってきて、
騎手が乗り、本馬場での返し馬。
本当に(素人のなりとろが見ても)よく見えました。
レースは馬場を考えると澱みのないハイペース。
後方4番手は、後ろすぎる位置ではありませんでした。
道中、息を入れる事ができない流れのまま3コーナー。
各馬の騎手の手は動くのを尻目に、
気合を入れただけでグングン加速を始めるオルフェーヴル。
4コーナーの外を馬なりで進み、直線を向くとすでに先頭。
そこからは後続を離しにかかり、8馬身差の完勝。
池添を振り落とすこと無く、ちゃんと小さくウイニングラン。
オルフェーヴル劇場に、幕を下ろしました。
周りにいた馬友達からは感嘆の声が上がり、
いいものを見られたという言葉がたくさん聞かれました。
もちろん、なりとろも同じ思い。
あの場(中山競馬場)にいたみんなが、
きっと同じ思いを共有していたんでしょうね。
オルフェーヴルは、今までなりとろが応援してきた中でも稀有な存在。
愛の深さでいえば、
ムービースターやサッカーボーイ、
ナリタトップロードには及ばなかったかも知れません。
でも、オルフェーヴルは過去の応援馬とは異質の、
どう表現したらいいのかわからないのだけれど、
そういう魅力が満載な馬でした。
どこかに書いていましたが、
『面白い馬だった』
これが、なりとろの思いでもありました。
真似をするのは嫌だけど、
本当にその言葉が一番しっくりくるのです。
阪神大賞典後、ここに書きましたが、
挫折を味わいながら、サクセスストーリーを描いていく。
そんな3冠馬は今までいなかったのです。
強いだけじゃない。面白い馬だった。
このフレーズは、オルフェーヴルの魅力を表しているのです。
そんなオルフェーヴル。
レース後になりとろが発した最初の言葉。
『まだやれるだろ!来年も走ってくれ!』
これも、偽らざる本当の気持でした。
オルフェーヴルにはやり残したことがある。
凱旋門賞制覇。
世界制覇だ。
その夢は、またオルフェーヴルの子供たちが引き継ぐ。
なりとろの夢を次々に叶えてくれたオルフェーヴルが、
また見させてくれる夢。
オルフェーヴルの子供が、世界一になる事。
そんな夢も、きっと彼は、簡単に叶えてくれるんだろうな。
無理と思える夢を、いつも正夢に変えてくれたオルフェーヴルの事だから。
ありがとう、オルフェーヴル。
また、夢を頼むよ!
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長生きしてね!!!