Festina Lente

ゆっくり急いでまいります

とんかつ大将

2013年03月22日 | CINEMA
とんかつ大将 SYK119S [DVD]
クリエーター情報なし
松竹映画 コアラブックス


1952年公開の川島雄三監督・佐野周二主演の人情ドラマ。

ストーリーは、アマゾンの解説をちょっと拝借して・・・

長屋住まいの青年医師、荒木勇作(佐野周二)は、「とんかつ大将」と呼ばれ長屋の住民たちに親しまれていた。
ある日、同じ長屋に住む老人が車にぶつけられ、その車の主・真弓(津島恵子)が金で解決しようとするのを勇作がやりこめる。
その夜、飲み屋「一直」の女主人・菊江(角梨枝子)の弟・周二が喧嘩でケガをして病院にかつぎ込まれると、そこの院長の真弓だった。
慣れない手術にてこずる真弓にかわって勇作が手術を成功させる。この件をきっかけに、真弓と菊江は勇作に惹かれていく・・・。

いや~、脚本が良くて、どんどん引き込まれていきました。

戦後というのが、お話の背景に色濃くあります。

また、デパートのおもちゃ売り場の様子や、居酒屋の様子、街の様子なども当時のことが
よくわかって勉強になります。

お金持ちの御嬢さんと居酒屋の女将さんが、喧嘩する場面があるんですけど、言葉遣い

とか物腰が美しいんですね。ケンカして凄んでいるのに、優雅なんです。

昔、つまり、60年前くらいの日本人と今の日本人は全くの別人種です。

女優さんだからということもちょっとあるかもしれませんが、それにしても、

映画では庶民の様子とかけ離れているはずはないですから、

庶民もちゃんと恥を知っていたということを示すものですね。

それでも、これは、いわゆる「てよだわ言葉」です。

明治時代以降に定着した、一般的な女性語です。これも明治期には

文化人に、はしたない言葉だと攻撃された言葉です。

でも、僕にはこのてよだわ言葉の喧嘩がとても優雅に聞こえました。

芥川龍之介とか尾崎紅葉が、現代人が話すのを聴いたらきっと卒倒するでしょうねえ。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

3月21日(木)のつぶやき

2013年03月22日 | Blog徒然草
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする