ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

メディアタイムズ2

2019-01-22 19:59:00 | 日記
前回の記事では「個人の好みによる情報の偏り」が
年々顕著になっているということに触れましたが
人それぞれの「興味あること」に関する広告や記事などが
閲覧履歴を元に「オススメ」されたり
コメントやリツイートで「同志」の方々と繋がることによって
更にディープ化して行く…といったサイクルも生まれて来る訳で

ボクのスマホにも甲斐バンドのアルバム情報や甲斐さんのインタビュー記事を始め
福岡の天気(笑)や博多の不動産会社(笑)などへ導く
URLが勝手に表示されることが、たびたびあって
最初は、個人情報がダダ洩れしてる感じが不安というか
頭の中を覗き見されているみたいで不快に思ったんだけど

NetflixやAmazon primeなどから送られて来る
「あなたにオススメ」の作品リストには、確かに興味深いものや
「ナンでこれ?」と逆に心惹かれる意外なものが記されていて

以前にご紹介した、1万円(だったかな?)にアンケート用紙を添えて送ると
趣味嗜好に合った書籍を選んで送り返してくれるアノ書店のように
専属のソムリエ、マイ・コンシェルジュみたいな気もして来て(笑)
自分では「選ばないよ」っていう作品と出会うきっかけにはなってるかも…?

ただ、今の若者たちは、情報を探す時に、長い文章のものは読まず
写真などでパッと感性に訴えるものを好み
スマホやゲームなどによって、一瞬で楽しめ、完結することに慣れており
「何日もかけてラストを追うことが苦手」らしく
連ドラや分厚い書籍には食指が動かないそうです

でも「心を動かされたい」という気持ちがないのではなく
「予測できないものには手を出したくない」みたいで
例えば、河出書房新社と小説投稿サイト・エブリスタが立ち上げた
青少年向け短編小説集シリーズは「5分後に感動のラスト」を謳い
シリーズ13冊で累計45万部のヒット

また「感動の保証」を求める声に応えるため
TSUTAYAは、ツイッターによる投稿から
映画アプリ「WATCHA」は、過去に見た映画の評価から
それぞれAIが「人生の1本」を見つけてくれるサービスを開始

…と、若い世代に向けてのアノ手コノ手が繰り出されているんですが
「絶対に感動する!」と保証されない作品には手を出さないって
ナンかちょっと不自然というか…
まあ、それだけAIの分析が正確なのかも知れませんけど…
自分でときめいたり、琴線に触れたりするものがないってことなのかなあ?

どうせなら「ハズレがない」ことを優先したい気持ちは判るとはいえ
読書好きの方なら、書店に足を運んで書棚を眺めている時から
気分は高まっておられるでしょうし
音楽好き、映画好き、その好きなものの中から
あれこれ迷いつつ「これ!」と選び取る楽しい時間が失われる訳だし

甲斐さんがおっしゃるように
「A級だけじゃなくて、B級もC級も何でも試してみるから
ホントに良いものが判るようになる」んでしょう

一口に「ハズレなし」と言っても
感動の度合いは、一つ一つ違うと思うし
百点満点の作品の後の90点の作品って
ちょっと「ハズレ感」があるんじゃないかと…?(笑)

この「失敗したくない」という気持ちが強い方は
「実際にお金を払うライブや演劇」に参加なさる際に
前もって、あまり知らない曲を予習したり
ネットや口コミで予備知識を仕入れたり
実際に鑑賞した後には「正しい見方」が出来たかどうか
「答え合わせ」をしたがるそうです(苦笑)

このコラムでは「景気が悪い時代に育って来たこともあるのか
費用的効果を計算する若者が多い」とか
「『満足度』に対するコスト意識は、昔より高まっている」
…と分析されているんだけど

「料金に見合った内容だった」と満足するのも
「イヤ、アレは高過ぎるよ」と感じるのも
結局は「自分」ってことでしょ?(笑)

「大勢の人から高評価を受けてるから」とか
事前の「努力」が報われなかったと思いたくない気持ちが
目を曇らせることもあるような気が…?(苦笑)

実際、美術批評家のサワラギ野衣さんによれば…
「情報過多は不安を呼び、費やすお金と時間にシビアな風潮は
有益性を保証する物差しを求める
そんな時『感動した』は、判りやすい結果だ

作品そのものに出会う前に情報が入って来るのは不自然な感じがある
本来、基準がない『充足度』を求めるあまり
『補強』をすることで、自らを『感動』へ誘導している」そうです

「感動体験は、ある種の集団的な現象
絵画でも音楽でも、あらゆる芸術の鑑賞は
その人固有の経験で、一人一人違うはず
まずは、感覚というものは人それぞれと知って欲しい」と結ばれているんだけど

「絶対、感動できる」「必ず泣ける」という前評判を耳にすると
「ふーん」と斜に構えるのが我が家の住人(笑)
「騙されたと思って…」と勧められ
「きっちり騙されたわ!」と怒った書籍や映画は数知れず…(笑)

珍しく食いついたと思ったら「えっ、そこ!?」という点だったりするし(笑)
マイノリティ…というより、きっとただの「あまのじゃく」なんでしょう(笑)
ただ、恐ろしいことに、奥さんの友人達には
その意見の賛同者が多いんですよねぇ(笑)
コメント
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