僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

「一人だけの男」 の井戸端

2011年06月23日 | 日常のいろいろなこと

ほぼ毎日、午前10時頃から12時過ぎまで、スポーツジムのプールへ行っている。
(正確に言うと、フィットネスクラブ 「コスパ」 のプールですけど)

通い始めて2年近く経つが、おかげで苦手だったクロールも少しはマシになり、
最近は手足をバタバタさせる癖も改善され、ゆとりを持って泳げるようになった。

水の中をふわふわと漂うように泳いでいると、自分の身体が自分でないような…
不思議な感覚が全身を包み込み、心の隅々まで潤してくれる。

 ………………………………………………………………………………

6月に入ってからはたいてい毎日通っているが、その前の5月は、
体調を崩したり、いろいろなことが重なったりして、ほとんど行かなかった。

6月初旬、久しぶりにプールへ行ったとき、
多くの女性の方たちから声をかけられた。

「あらぁ、お久しぶりね~。心配してたのよ」
「長いこと見なかったけど、どうしてたの…?」
「もう、やめちゃったのかな~と思ったわ」
「どこかお具合でも悪かったのですか…?」

そう聞かれるたびに、
「いえ、まあ、ちょっとサボっていただけで…」
と、ひたすら恐縮する僕であった。

毎日同じ時間帯に同じレーンで泳いでいる人の約8割は女性である。
プールの端で休憩しながら、おしゃべりに花を咲かせる。

ほとんどの女性はニコニコ顔で、仲間も多いみたいだけれど、
男性のほうはムッツリ顔で、ひとり黙々と泳いでいる人が多い。

休憩なしで1時間前後泳ぎ続けることは僕にはとうてい無理だから、
25mプールを2~3往復ほどしたら、プールの端に立って休憩する。
そこへ後ろから泳いできた人がやって来ると、
「どうぞ、先に行ってください。僕は休憩中ですから」と声をかける。
「はい。ありがとうございます」とUターンして泳ぎ続ける人もいれば、
「あたしもしんどいから休憩しますわ」
と、横で一休みする人もいる。
そんなとき、ちょっとした会話を交わしたりする。

そういうことが積み重なって、顔なじみの人たちが増えてきた。
中には若い女性もいるが、たいていは僕と似たような年齢の女性たちだ。

6月初旬に久しぶりに行った時、そんな人たちから声をかけられたのである。

しかしまぁ、ドサクサにまぎれて(笑)、いろんなことを聞いてくる人たちもいた。

お仕事は何…?
お住まいはどこ…?
ずっとこの町に住んでいるの…?
ここへは自転車か何かで通っているの…?
お年はおいくつ…?  昭和何年生まれ…?
な~んて、最後は決まって年齢を聞かれるのである。

「昭和24年生まれです」と言うと、
「ええ~っ、そしたら、お孫さんも…いてはるの?」
などと聞かれ、「います」 と答えると、また他の人が、
「可愛いやろな~」 「何歳?」 「男の子? 女の子?」
など、次々と質問が途切れることなく続き、次は、
「うちは孫はもう、中学へ行ってますねん」 とか、
「ダンナと2人暮らしで退屈やし、早く孫の顔が見たいわ~」
などと、水泳そっちのけで、話題はどんどん広がっていく。 

そこへまた別の女性が泳いで来て、
「どうしたん? みんな、えらい盛り上がってるやないの」
と、話に加わってくるので、プールの隅っこはますます井戸端化していく。

ふと見ると、レーンでは誰も泳いでおらず、
みんな隅でかたまって話している…という風景も、珍しくない。

その井戸端に 「一人だけの男」 である僕が交じっているのである。

そうそう。  「一人だけの男」 と言えば…

毎日モミィを送り迎えしている幼稚園でも、
ほとんどがママ、つまり女性で、男性は僕の他は1人か2人しかいない。

さらに、モミィに付き添って週一度通うヤマハ音楽教室に至っては、
教室内は、もう、先生も子どもも保護者も、ぜ~んぶ女性である。
ここでは僕は、100パーセント 「一人だけの男」 なのだ。

まあ、そんな状況だから、だんだんそういう環境に慣れてきた。

今ではすっかり、プールで女性たちとの井戸端を楽しんでいる僕なのである。

井戸端というよりプール端 … と呼んだ方がいいかも知れませんけどね。

 

 

 

 

 

コメント (4)
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