先月、わが家に1通の郵便が届きました。差出人は「大阪府市町村職員年金者連盟松原支部」というものです。堅苦しい名称ですが、まぁ、簡単に言えば松原市役所を退職した人たちでつくる「友の会」のようなもので名称は「松原市友会」と言います。
僕も38年間勤めた松原市役所を退職した時は「市友会」に入り諸先輩との交流をはかったのですが、1~2年で疎遠になり参加しなくなりました。だから今はもう退会扱いにされていると思っていたのに、こんな通知が来たのでビックリしました。
封を開けて通知文に目を通すと、来年3月31日で「市友会」を解散する、とありました。会員の高齢化や新規会員がほぼ無くなったことで存続が困難になったことから、11月25日に臨時総会を開催し、そこで会員各位の承認を求めて解散手続きをする、ということでした。
封筒には総会の案内と、出欠の有無を返信する用紙、そして臨時総会の議案書が同封されており、「出席の場合はこの議案書を必ず当日にご持参ください」と書かれていました。
「ふ~ん? 僕はまだ会員だったのか?」と思いながら、「行こうか、やめとくか、どうしよう?」と迷いました。そこで、今もメールやラインで連絡を取り合っているかつての後輩や同僚たちに電話したりメールを送ったりしたのですが、意外にも全員「市友会には入っていないので連絡は来ていません」という返事でした。ふ~む。僕も今は入っていないものと思っていたのになぁ。なんで僕のところに通知が来たのだ? よく、わからん。
友人のドイロン君に電話でそれを言うと、彼はヒヒっと笑いながら、
「それはね、のんさんが『うるさい人』やから、向こうも『一応送っておかなければ』ということやったんでしょ」な~んてことを言うのである。
んっ、もぉ~。
このドイロン君は昔からユーモアに富んでいたけど、今も相変わらず面白いことを言うわ。
ところで、
去年のコロナ騒ぎ以来、家族以外の人とはほとんど会うことがなかった。僕は人とお酒を飲んで騒いだりするのはむろん好きなんだけど、元々一人っ子のせいか、一人でいることに苦痛は感じない。むしろ落ち着くし、本を読んだりテレビを見たり、ぶらりと気ままに歩きに出たりするのが好きなんですよね。
なのでコロナ禍の1年半余の「自粛」は、別につらいことでもなかった。このままずっと人に会わなくとも平気だという気持ちがありました。でもまぁ一方では、やはり旧知のいろんな人と会ったら楽しいだろうな~と思うことも事実でした。このあたり、ちょっと複雑な心境でしたけど。
そこへこの通知が舞い込んできたので、さ~て、出席するか、欠席するか…と迷いました。仲のいい知人たちはみんな「市友会」には入っていないということだったので、誘い合わせて行く相手もいない。
そうして、気が進まないなぁと思った時、ふと、
「人と会うのが億劫になると老化が早まります」
というのを何かで読んだのを思い出した。
「ふむ。じゃぁとりあえず行ってみるか」と、なんとか自分で自分の背中を押して、出席の返事を出しました。
そして、その11月25日が近づいてくると、また「欠席で出しておけばよかったかな~」という思いが強くなってきました。
現役で働いていたころは、どんな煩わしい予定があったり、イヤな局面に遭遇したりしても、前向きに対応してきたつもりですが、退職して10年以上経つとだんだん消極的で引っ込み体質になり、何か予定が入ると「面倒やなぁ」と思うようになってくるのですね。
これはあまりいい傾向ではないのかな。
でも、いつ頃からこんな優柔不断な人間になったのだろ?
な~んていう思いを抱きながら、11月25日になりました。
その日の午前10時から始まる臨時総会に出席するために、僕は松原市役所に向かいました。
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総会で、久しぶりに大勢の人たちと会った時のことは、次回に書きます。
ところで、めっきり寒くなりましたね。
皆様、体調には十分お気をつけください。