僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

ドイロンと ちびまる子ちゃん秘話

2011年02月01日 | ランニング

1月28日のブログ 「忘れてた~ 年賀はがき抽選」 に登場する 「勤務先の友人」 というのは、ドイロンと言う人物のことである。 そしてドイロンはこのブログは読んでいないだろう…と思っていた。 ところがそのドイロンからコメントが来たので驚いた。 

投稿者の欄には 「勤務先の友人」 より、と書かれていたが、僕はそれがドイロンだと瞬間にわかった。 その後ドイロンからメールが来て、「あれが僕だとよくわかりましたね~」 と感心していたようだが、彼を念頭に置いて書いたブログだから、そりゃぁ、わかる。

ドイロンがブログを読んでくれているとは思いも及ばなかった。
う~ん、これでまたひとり、ブログで悪口を書けない人間が増えたぞ~。

ドイロンは僕より 7歳年下で、軽妙洒脱なキャラクターの持ち主だ。
そして彼はトライアスリートでもあり、超長距離ランナーでもある。

北海道サロマ湖100キロマラソンにも、ドイロンらと一緒に行った。
このレースでは、途中15キロあたりで折り返すところがあった。
僕の前を走る大勢のランナーたちが折り返してきて、すれ違って行く。
当然僕より力のあるドイロンも、向こうからやって来た。
彼は僕に向かって、「のんさ~ん、ラストです。 がんばってくださ~い」
と、手をふりふり、すれ違って行った。
何がラストだ。 レースは始まったばかりの15キロ過ぎ。 この先まだ85キロもある。
まったく~、どこまでも冗談の好きなドイロンであった。

驚くべきは、ドイロンは、萩往還250キロレースに何度も出て、全部完走したことだ。
250キロですよ。 想像しただけでも気が遠くなる。 いや、想像することすら難しい。
なにしろ、40数時間、走り続けるのである。 人間業とは思えない。

「それだけ走り続けて、いったい、いつ寝るの?」 と聞くと、
「走りながら寝ます。 えへへ~」 とニコニコ顔で語る彼を見ていると、
どこにそんな激しい闘争心が宿っているのかと不思議に思う。

すごい、といえば、他のマラソン仲間にもすごい男たちがいる。
そんなマラソン仲間たちのことを語りはじめると止まらない。
で、今日はドイロンのことに話を絞るわけですけれど。

さて、萩往還250キロレースに出場するため、山口県の萩に向かったドイロン。
列車が到着し、駅から会場へ行く道を間違えて、ウロウロしたそうである。
それを奥さんに言ったところ、ドイロンの奥さんから返ってきた言葉は、
「道を間違えた…? 大したことないわ。 その前に人生の道を間違えてるでしょ」 

その話をドイロンから聞いて、僕はお腹が痛くなるほど笑いこけてしまった。
「そらそうやなぁ。 真っ当な人間は250キロも走ろうとは思わんもんな~」
と僕が言うと、ドイロンも目を細めて 「へへっ」 と笑顔を作るのである。
ドイロンも、奥さんも、面白い人である。

ところで、先日のコメントの中で、ドイロンは、

  「秘話また昇」 時々訪れて、楽しませてもらってます~

な~んて書いてきた。 
もう長いこと会っていないが、ドイロンの茶目っ気は健在である。
な~るほど。 「日はまた昇る」 より、「秘話また昇る」 のほうが面白そうだ。
ブログのタイトルを、こちらに変えようかしらん。

…と、こう書いているうちに、ドイロンにちなむ 「秘話」 を思い出した。
それは、「ちびまる子ちゃん秘話」 である。

むかし、ドイロンが福井マラソンに出場したときのことである。
マラソンレースで初めて、自分のスペシャルドリンクを各給水地点に配備した。

フルマラソンでは、およそ5キロごとに給水テーブルがある。
給水には主催者が用意したゼネラルドリンク (水やスポーツドリンク)と、
選手が自分で持ち込むスペシャルドリンクの2種類がある。
スペシャルドリンクの中身は何でもいいようである。
(ちなみに僕のようなごく一般のランナーは、あまりスペシャルを用意しない)

ドイロンもスペシャルを用意したのは、このレースが初めてであった。

彼は水薬の容器に自家製の飲み物を入れ、自分のゼッケン番号を記し、
わかりやすいように、ちびまる子ちゃんの旗を飲み口の先端に立てた。
(こうしたところが、実にドイロンらしい)
さらに、空腹に備え、その容器の横にバナナをガムテープでくっつけた。
こうしてできた何個かのスペシャルは、大会本部から各給水所に届けられた。

レースがスタートした。

ドイロンが最初の給水テーブルに走りついたとき、
「あら~…???」
苦労して作った自分のスペシャルが見当たらない。 どこにもない。
ウッ、冗談じゃない!
目を血走らせて、もう一度、ズラリと並んでいるスペシャルの群を見回した。
「どこだ、どこだ、ちびまる子ちゃんの旗は… どこだ…?」
ようやくそれは見つかった。

容器にバナナをくっつけていたので、その重みで倒れてしまっていたのだ。
そして、数多いスペシャルの中に埋もれ、見つけるのが困難だった。

それにめげず、ドイロンはバナナをかじって、また走った。

次の給水地点でも、ちびまる子ちゃんは倒れて他のスペシャルの陰になっていた。

そしてその次も、さらにその次も…
ちびまる子ちゃんのスペシャルドリンクは、ぜーんぶ倒れていた…

 

 

 

 

 

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