えっと。
とにかく、自分で自分を思い切り慰めてみました。
それだけのための、お話です。
先回は深夜に置き逃げしましたが。
今回は、開き直りました(笑)
イタかろうがなんだろうが、かまっちゃいられません。
とりあえず。
「愛されたかった」わけで(笑)
きょうから始まった、例のメール申し込みに向き合うためにも。
ここは、やっぱし。
決着つけとかないと( • ̀ω•́ )キリッ✧
ということで。
なんのこっちゃ?と思われるかもしれませんが。
おつきあいくださる方は続きから。
もうええわ。というかたはこれにて。
ごめんくださいませ。
STORY. あのこと。
「オトナでいるって、難しいわね・・・」
うつむいた彼女の口から。
こぼれだした言葉。
俺は、その背中からそっと腕をまわして、彼女を抱きしめた。
俺よりも。
比べ物にならないくらい、人生ってやつを知ってる彼女に。
かける言葉なんか、もってなくて。
「気にしてんの?」
なに言うてんねやろ。
愚問、や。
「あほやな」
いや、違う。
ほんまにあほなんは、俺や。
「わかってるやろ」
彼女の髪の香りと、首筋から立ち上る彼女自身のにおいが、
俺にまとわりついてくる。
何も『今』分かったってわけでもなくて。
それは最初から『分かってて』始まったことで。
お互い、承知の上やったはずやのに。
せやのに。
あのこと以来。
時折、こんなふうに寂しげな彼女を見せつけられると、
どことなく、なんとなく、棘が刺さったような痛みが走る。
俺かて、もうちゃんとした男やし。
どうにもならんときには、他に気を回すことかてあるし。
ちょっとのつもりが、結構、気に入るときやって。
正直、ないとはいわへんし。
大体。
それを言い始めたら。
彼女の方にだって抜き差しならん現実はあるわけで。
もともとは、
それが問題やったともいえるんやし。
しゃあないやん。
どうにもならんもん、
あれこれ言うてみたところで。
しゃあないやんか。
・・・・・・せやろ?
ほんでも。
これは、絶対に口に出したらアカンやつやんな?
彼女を。
追い詰めるだけやもんな。
「俺のこと、信じてへんの?」
ずるいな、俺は。
「貴女を好きって気持ちは、変わらへんよ?」
責められんように、
責めにくいように、
彼女の身体の、
彼女が好きな場所を。
彼女が好きな速度で、
彼女が好きな強さで、
言葉が足りない分を、ごまかそうとしてる。
未来のない『今』を、二人が選んでる以上。
俺にも。
彼女にも、それぞれ。
捨てるに捨てられない、
逃げるに逃げられない、
現実があって。
彼女は俺を、
俺は彼女を、
唯一、と選びきれない『今』がある。
愛し合うために、時間をやり繰りして。
この一瞬を得る。
ただ、お互いを求め合う刹那を。
感じあうために。
そのために。
引き換えにせんならんもんかて、ある、よな?
「ねえ、まだ私を、愛してる?」
「そんなあたりまえのこと、聞かんとわからへんか?」
そんなせつないセリフ、言わせたいんとちゃうのにな。
「聞きたいときだって、あるわ。確かめたいの」
消えていく言葉に、
形のないものに縋り付きたがる彼女が、
たまらなく可愛くて、愛おしくて。
「まだ、なんて言うな。ずっと、や」
「ずっと?」
「せや。どんな女も貴女の替わりでしかない」
「うそつき、ね」
「嘘、ちゃうよ。俺が本当に欲しいのは、貴女だけなんやから」
そう。
嘘なんかやあらへん。
嘘なんかであるものか。
「貴女だから、俺はいま、俺でいられるのに」
この腕の中に、しだいに寄りかかってくる重みのぬくもり。
「愛してる」
彼女が望むだけ、いくらだって打ち込んでやる。
だから、なぁ。
欲しがっても、ええか?
のぼりつめてゆく快感が、解き放たれる瞬間の、
「愛してるわ」を。
俺はただ無性に貴方の「愛してるわ」に救われたいんだ。
あのことで、あなたを傷つけた自分を嫌いになりそうやったから。
許されたいんだ。
せやから、なぁ。
言うてや。
FIN.