公開メモ DXM 1977 ヒストリエ

切り取りダイジェストは再掲。新記事はたまに再開。裏表紙書きは過去記事の余白リサイクル。

「ドグラ・マグラ」夢野久作 不如帰

2015-06-06 13:39:00 | 今読んでる本
人は病を得て完成する。この矛盾を教えるは年長の役割しかし死に際の文化喪失著しくこの国に禊の礼節無し。唯、生を以って善とするを知る。不如帰鳴き 柿の花実をつける。『「人間の死は必要のないときに死を決して置く。左すれば我慾というものが絶える。::」と。鞏固なる鍛錬と、修養が第一の必要である。』死を座右に置くことは生を己に活けると同じこと、花を愛でるは死を愛でるのと同等の重みがある如くである。『その次の . . . 本文を読む
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安吾下田外史 坂口安吾

2015-06-06 12:06:25 | 日記
『お吉の写真は今も残っているが、小股のきれあがった美人である。勝気の気性が顔に現れている。下田奉行組頭黒川の記録によると彼女は当時芸者もしくは淫売だったようで、しかし相当な美人だから下田では名の売れた娘だったろう。まだ十七であった。ハリスはお吉に腫物があるというのを理由に三日で宿へ下らせた。お吉から腫物が治ったし、いったん異人館の門をくぐった以上人が相手にしないからという理由で重ねて奉公を願いでた . . . 本文を読む
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