公開メモ DXM 1977 ヒストリエ

切り取りダイジェストは再掲。新記事はたまに再開。裏表紙書きは過去記事の余白リサイクル。

『情報なき国家の悲劇』

2016-03-20 12:57:26 | 今読んでる本
『当時の米国班長大屋中佐が戦後ある雑誌に 、 「軍中央部が従来の対ソ重視態勢から反転して 、教育訓練 、情報収集の重点 、戦法研究などを対米重点に切り換えたのは 、米軍の反攻が次第に激化してきた昭和十八年後期からであった 」と述懐しているが 、大屋中佐の指摘している通りである 。それゆえに 、ニューギニヤ 、ソロモン諸島方面では 、正確な地図がなくてガリ版刷りの素図をもとに戦争をしたといったら 、読者はびっくりするであろう 。そんな戦場へ赤紙一枚でやられたとあっては 、収まるものも収まらないはずだ (逆に 、だから太平洋戦争は米国が計画的に仕掛けた戦争だ 、という証拠にもなるが 、負ければ元も子もない )』

無謀かつ準備不足で、さらに勝つことが定義されない戦場へ送り込まれた悲劇。「戦法研究などを対米重点に切り換えたのは 、米軍の反攻が次第に激化してきた昭和十八年後期から」とは、真珠湾攻撃を昭和十六年12月に行いながらこの有り様である。これ以上はないほど酷すぎる情報なき国家の歴史である。戦後暫くは米国の物量に負けた(つまり生産力に負けた)というムードがあったが、無力だったわけではない、むしろ精強な海軍力を持っていたとしても地図もない島を占領して何ができたというのだろう?敵がやってくるまでに時間が無限にあるのならまだしも。。この事実には言葉も無い。


ところで高島ヤス某という人物が安倍政権が米国の隠された米中覇権合意を見落としていることが日本まるごと危ない外交に嵌まろうとしていると警鐘を鳴らしている。実はAIIBは米国が中国にお願いしてできたもので、世界銀行(つまり国際主義の第二世代が創設した銀行)と一体に運用する予定にあって、批判は表向きのこと、南沙諸島領有によるシーレーンの支配も米中覇権合意で容認しているのだと分析している。米国が絶対許さない連衡状態が次の3つだそうだ。
アメリカが許さない3つの同盟

しかしその後も日本はこの動きを止める気はまったくない。3月14日にラヴロフ外相は、安倍首相のロシア訪問を含めハイレベルな交渉を東京で準備している事実を明かした。

ちなみに米外交政策の奥の院である「外交問題評議会」が発行している外交誌『フォーリン・アフェアーズ』などの記事を見ると、米政府が許容できないとする3つの同盟があることが分かる。

1,日中韓+アセアンの共同体
2,ドイツとロシアによるロシア-EU同盟
3、日本とロシアの同盟


説明せずとも外交問題評議会は国際主義の司令塔。日露接近をオバマ政権は極度に嫌っている。だからなんだというのか。これまで其のような国際主義の脅しに屈して国益を損なってきた日本政府が本気で自立した外交をはじめることに不都合あるのか、この高島ヤス某は日本国民に何が言いたいのだろう。政権のひとつやふたつ飛ぶことと較べて、國を守ることとどっちが重要なのかこの文筆家は考えたことはあるのだろうか?たしかに国連人権委員会とかワシントン・ポスト紙は現政権を批判して安倍首相の国際的孤立を導こうとしている。ではその危険信号を忖度して、シーレーンを中共支那に支配されて国民は嬉しいのか?エネルギー問題は経済の血液の問題だ。3によりロシアからエネルギーを確保することは双方の国益(外貨減少に苦しむロシア、エネルギーを国外に依存する日本)に資する。もしAIIB設置に米中覇権合意があるのならなおさら本気で国益を考えなければならないことではないか?

世界分析は現状を維持するため(支配者の意向を忖度するため)にするのではなく現状を自国民の都合のいい環境に変革するために肯定的に分析するというイロハがかけている。かつて日本が世界第二の経済大国であった時に米国は一緒に世界を支配しましょうなどと言ってきたことはない。潰しにきた。それがなぜ中共支那には一緒にやろうとなるのか?それは軍事力を持っている、つまり核兵器をもっているからだろう。米国は伝統的に核兵器を持つ国(ロシア、中国、仏国、英国、インド、パキスタン、北朝鮮、サウジアラビア、イスラエル)としか弾頭多数決ゲームをしない。日本との外交は外交ではなく決定伝達でいいと考えてきた。次は日本が核兵器に相当する高精度兵器を利用する番だろう。

ロシア、3年ぶりのソブリン債発行に苦戦
By CHRISTOPHER WHITTALL AND ANDREY OSTROUKH
2016 年 3 月 24 日 16:14 JST
 ロシア政府は30億ドル(約3400億円)相当のソブリン債を国際資本市場で発行しようとしているが、世界の大手主要銀行からの協力を得られずに苦戦している。3年近く離れていた市場にロシアが復帰できるか疑問視されている。

 欧州の銀行の多くは、ロシアの企業や個人に制裁を科している米国や欧州当局の怒りを買いたくないので、起債への参加を避けている。米政府は既に一部の大手米銀に手を出さないよう警告している。


独立国に公開処刑を要求する北朝鮮の狂い方は誰に向けて合理的なのだろうか?
 『【ソウル時事】北朝鮮軍前線大連合部隊の長距離砲兵隊は26日、韓国の朴槿恵政権に対する「最後通告状」を発表し、金正恩第1書記ら首脳部への攻撃を想定した演習について「公式謝罪」や責任者の「公開処刑」を要求した。』



朴槿恵に対して揺さぶりになるのか?仮に揺さぶりに効果があるとしたら、反応に意味があるということとと推論される。朴槿恵が無視した時が、朴槿恵の本気な時で、反論をする時がそう本気ではない時と符丁が決まっている。迷惑だから、電話でもかけろよと思う。こういう大仰なことが好きな民族性をいちいち相手にしていては疲れるので放置。


北朝鮮とはこんな国

Kim Jong Un’s assassinated cousin Lee Il-Nam also wrote about the existence of the pleasure squad in the memoir “Kim Jong-il’s Royal Family” that he penned before he died. In the book, he narrated that there were regular sex and alcohol parties that would often last until 3 a.m. at the North Korean leader’s palace.
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