ポツダム宣言黙殺が定説となっているが閣僚が黙殺あるいはrejectという言説は出ていない。反応しない、今でいうノーコメントという申し合わせが翌日の新聞をみて一様に驚いたとなっている。『宰相鈴木貫太郎』小堀圭一郎著 p214
貫太郎は大戦艦「スワロフ」の襲撃に加わって最後を見届け、二隻を沈める戦果を挙げた。帰港してその旨を報告すると、秋山参謀に「君のところだけ二隻では多すぎる、一隻は他へ裾分けしたから承知してくれ、と言われた。秋山らしい言い方だったので、よろしいと言っておいた」という。自分の挙げた戦果に拘泥せず、言い方が気に入ったからと、あっさり他に譲ってしまうあたりは、いかにも祖父らしい気がする。
鈴木 道子. 祖父・鈴木貫太郎 孫娘が見た、終戦首相の素顔 (pp.88-89). 朝日新聞出版. Kindle 版.
鈴木 道子. 祖父・鈴木貫太郎 孫娘が見た、終戦首相の素顔 (pp.88-89). 朝日新聞出版. Kindle 版.