『防衛相は31日、防衛省で記者団の取材に応じ、北朝鮮が同日朝に発射した弾道ミサイルについて、「ICBM(大陸間弾道ミサイル)級であると考えられる」と述べた。最高高度は約7000キロを超えると推定され、これまで発射した弾道ミサイルで過去最高の高度だったとも明らかにした。ミサイルは北海道奥尻島西方の排他的経済水域(EEZ)外に落下した。』
ICBM(大陸間弾道ミサイル)に必要な推進および制御機構は、以下の主要な要素から成り立っています。
### 推進機構
1. **ロケットエンジン**:
- ICBMは通常、液体燃料または固体燃料のロケットエンジンを使用します。液体燃料は高い推力を提供できますが、取り扱いが難しい一方、固体燃料は発射準備が迅速で、長期間の保存が可能です。
2. **多段式推進**:
- 多くのICBMは段階的に推進する設計を採用しています。各段階は独立した推進システムを有し、一定の高度に達するごとに段階が切り離されます。これにより、効率的に速度と高度を上げることができます。
3. **エンジン冷却システム**:
- 高温の燃焼ガスを効果的に処理するため、冷却システムが必要です。これによりエンジンが過熱せず、正常な動作を確保します。
### 制御機構
1. **姿勢制御システム**:
- ジャイロスコープや加速度計を用いた姿勢制御システムが、ミサイルの向きを正確に管理し、目標に向けて正確に飛行できるようにします。
2. **自動航法装置**:
- GPSや慣性航法装置(INS)を使用して、飛行中のコースをリアルタイムで修正します。これにより、目標地点への精度が向上します。
3. **終端誘導システム**:
- 弾頭が目標地点に近づく時に、追加的な誘導を行うためのシステムです。特殊なセンサーや映像技術を使用して、目標を正確に捉えます。
### その他の要素
- **耐熱シールド**: 大気圏再突入時の高温からミサイルや弾頭を保護するためのシールドが必要です。
- **通信システム**: 発射後の指令やデータ伝送を行うための衛星通信や地上通信インフラも重要です。
これらの要素が組み合わさることで、ICBMは高い精度と信頼性を持って長距離を飛行し、指定された目標に対して攻撃する能力を備えます。