昨年までは三つだった関心事が、今年は2つになった。相変わらずの妄想家である。
一 物理過程の異なる情報記述の演算による物理法則の分岐の証明
一 生命の起源以前の宇宙意識目覚めの証明
一 八咫の鏡ヘヘブル文字の公開と解析による失われた支族の発見(これが消えた)
これはもはや自明なので関心は薄れた。
①ここでの私の関心は、決定論が複雑系で破綻して見えるという類のよくある主張ではない。
物理法則も分岐している(過去も未来も)と考えるべきという理由は、まずは宇宙膨張の加速という観測事実にある。宇宙の終焉は現在から220億年後で、そこで終わる*予定だからだ。
しかし情報自体はそこまでの物理法則では既存の力とは相互作用しない。故にたとえ宇宙の膨張が光速を超えても情報の物理基盤は加速しても、情報自体は膨張加速されることはなく不変である。つまり現在の宇宙を支配している四つの相互作用は膨張により次第に実質上作用が存在しなくなるが情報の比重は宇宙の希釈と共に弱い連携が相対的に強い効果となって現れ相転移すると思われる。その時、物理法則は既存宇宙の物理法則が終焉する前に分岐すると予想する。
②知性は人間の独占でないことは、独占であることより確からしい。なぜなら、独占している根拠がその言語に置かれているから。
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観測可能な宇宙の大きさがどの特定構造よりも小さくなると、すべての基礎的な相互作用(重力、電磁力、弱い力、強い力)の限界である光速を超えてしまうため、ゲージ粒子が交換できずに力が働かない状態になるはずである。
こうなると、物質構造は「バラバラになる」。このモデルでは、ある有限時間の後に起こる「ビッグリップ」と呼ばれる。しかしこの物理法則が凍りついた状態で宇宙の情報量は開闢以来最大化する。
私の予想はいずれ情報量(可能な状態の数:シャノン)が物理量に読み替えられるという点から始まる。
つまり情報は物理量と論理(状態の数)の二重性を失わないだろうから、情報がエネルギーまたは物質となって全く別の宇宙の法則が動き始めると私は予想する。心と宇宙の問題には偉大な先駆者がいる。
ジョセフソンが指揮する Mind–Matter Unification Project(精神-物質統合プロジェクト)は、大まかに知的プロセスとされているものを、理論物理学の観点から理解しようと、脳の機能や他の自然界のプロセスを扱うプロジェクトである。さらに言語や意識といった観点での脳を働きを解明すること、音楽と精神の関係の解明などを研究対象としている。それは、量子力学が自然の究極の理論ではないという確信に基づいている。彼は「量子力学は特定の領域では正しいが、自然を完全に描写することはできない」という。彼は物理学の相補性のような考え方が生物学にも適用可能だと信じている。
わかりやすく思考実験的に同じ主張を別の形で表すならば、理論上チューリングマシンは可逆であると証明されているから、エントロピーの減少がマシン上で可能になる。その一方でこの可逆なチューリングマシンを観測するだけのマックスウェルの悪魔は停止を選択する思考、すなわち記憶にエネルギーを使う。
ここで見方を180度変えて悪魔の悪戯(観測)で停止状態に戻る計算に膨大なエネルギーを実際に物理法則の枠内で消費しながらも、エントロピーが増大するマックスウェルの悪魔の脳自体が宇宙体であったと仮定しよう、その時に我々が観測する物理法則は、その宇宙体でも因果律を維持するが、マックスウェルの悪魔の脳の思考をベースとした情報量(手順と記憶、演算と積)とそのペアである因果律からなる情報の総体(モナドの総体)と実際の宇宙の区別ができなくなるなるまで差異が平滑化するだろう。この作業は無限の悪魔の導入繰り返しによって無限に実行することができる。つまり情報だけからなる多世界がこの世の真理、真の姿であるとなる。
その場合物理法則は普遍の法則ではなく、多世界の一つに従属する属性に過ぎないという性質になる。