先日将棋のプロ対ソフト対戦があり、その結果が機械(コンピュータ)の圧勝だったことが話題になったが、今を去る60年も前、小林秀雄は著書「考えるヒント」で、専門性を超えた常識の効用を説いている。常識とは機械に将棋がさせるわけがないという常識だったと思うが、その先に最も強い神のような人が同じように将棋の神と呼ばれる人と対戦したらどうなるかという思考実験で、最後は神様同士が先手を譲り合って勝負がつかないという結論を中谷宇吉郎との雑談で得る。小林秀雄はこのような元も子もない(ゲームが成立しない)矛盾に陥るのは神様を2名にしたからで、常識の勝利を確信している。
60年くらい昔の話だから、時代がかった結論だが、ここに言う常識的思考というのは、機械に代替されない思考ということを指しているとおもわれる。60年経過して、専門家の知識はネットの情報の海に豊富にあり、ますます機械が思考を代替しているといえるだろう。小林秀雄の警告は、専門家の専門性に常識が失われることに鈍感になる未来が含まれている。
事実、経済評論家は金融緩和の効果がないと言い続けてきたが、黒田日銀総裁の異次元緩和に市場は反応し、リーマン・ショック時の110円を待たなくとも株式相場は大いに回復した。いかに専門家がクズであるかという証明だろう。
60年くらい昔の話だから、時代がかった結論だが、ここに言う常識的思考というのは、機械に代替されない思考ということを指しているとおもわれる。60年経過して、専門家の知識はネットの情報の海に豊富にあり、ますます機械が思考を代替しているといえるだろう。小林秀雄の警告は、専門家の専門性に常識が失われることに鈍感になる未来が含まれている。
事実、経済評論家は金融緩和の効果がないと言い続けてきたが、黒田日銀総裁の異次元緩和に市場は反応し、リーマン・ショック時の110円を待たなくとも株式相場は大いに回復した。いかに専門家がクズであるかという証明だろう。