公開メモ DXM 1977 ヒストリエ

切り取りダイジェストは再掲。新記事はたまに再開。裏表紙書きは過去記事の余白リサイクル。

『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる』 エマニュエル・トッド 堀茂樹訳

2016-10-26 08:52:39 | 今読んでる本
米ロカップルは今のところうまくいきそうにない。カウンターパワーの原則が失われやすいのが、ドイツそして日本だというトッドの指摘は半ば当たっている。歴史的な暴走国家ドイツというイメージが日本に重ねられてるが、日本とドイツは全く異なった国民性である、ともに勤勉ではあるが、日本人の勤勉は世間の情緒がよりそうのであって、ドイツの職人組合のように勤勉についての規範があるわけではない。ドイツの国民性は規範化と向自化を経るから後戻りできない。だからカユザック事件(社会党政権にはフリーメイスンの会員多くたぶんカユザックもその一人)に予言的だったマルクスを賞賛する、おそらくはフリーメイスンの左翼であるところのトッドはドイツを抑制せよと警告している(2015年堀茂樹翻訳)。オランドは「私の敵には名前も顔もない。政党に属さず選挙で選ばれてもいないが支配はしている。私の敵、それは金融の世界だ!」と言っていた。しかし、もう遅いのだ。ユーロ圏は崩壊に向かっている。トッドの予言力は計画書を先に見たことにあると考えればよい。ロシア崩壊、アラブの春。コソボが無法地帯の色をしているのはそういう計画だからだろう。

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大局をとらえるにはSF的発想が必要だという意見は大賛成だ。

日本のデフレ脱却(インフレ目標)政策を見ても、SFが足りない。賃金上昇の根拠となる技術革新と交易条件の刷新(新しい競争地平)を組み合わせた所得倍増計画を出さなければ、世間がインフレを許容することはない。アメリカはもうこんな風には世界を守ってくれない。

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