公開メモ DXM 1977 ヒストリエ

切り取りダイジェストは再掲。新記事はたまに再開。裏表紙書きは過去記事の余白リサイクル。

ウルトラセブン

2011-04-17 00:56:26 | マスメディア
 政府当事者は3週間も前に放出放射性物質がレベルセブンである事を知りながら確信がないので発表と究明を放置した。「知りながら害をなすな」これがプロフェッショナルに求められる。最初に政府がなすべき事は、今からでも遅くはない 。現場に立つプロフェッショナルを集結する事。確信がない人が指揮中心に3週間もいてはいけない。「知りもせずに椅子を求めるな」これが健全な官僚主義だ。

 レベルセブンを超えること、ウルトラセブンはやってこないのか。

 これについては専門家さえも予測が分かれる。幕末期の商人があらゆる保険をかけたようにビジネスはリスクを分散することになるだろう。

 東京電力の事故収束までの行程によると、容易に原子炉に修復アクセス出来ることを前提に3-6ヶ月後に終わりが見え出すということになっている。これまでの経緯をみても予定通りにはゆかないだろう。現にピッチの水位が上昇してあと80センチほどで溢れてくる。これは原子炉を水没させるストーリーを破綻させる。事故は進行中なのだ。すでに注水は汚染を拡げるだけとなっている。放射能汚染水製造機となった原子炉を封じるには、格納容器の修復が必要なのだが、通常のやり方では近づけないくらい炉心の副産物が漏れている。さらに言えば、保安院はこの段階に来てもペレット溶融などと遅い情報を公式発表する。部分的再臨界も70%以上メルトダウンも明らかなのに、100%溶け落ちた確証が出るまではメルトダウンという言葉は使わないだろう(おそらく確証を得る時期は炉心を開封できるようになったとした場合の何年も先のこと)。

 ウルトラセブンの可能性を科学的に推定する根拠は誰も持っていない。わからないリスクをどう評価するかというと、歴史に学ぶしかない。チェルノブイリもスリーマイルも過剰に危険度を発表したことは一度もなかった。歴史を振り返っても、良心的な当事者でも、最悪の覚悟で事故に臨むことは心理的に無理なのだ。まして仮に当事者に自己保身の悪意があればわかっていることが隠ぺいされていると考えるべき。
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