公開メモ DXM 1977 ヒストリエ

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オープンインベーションを大学が取り組むには技術者キャリアの革命が必要

2018-02-02 09:18:12 | 経済指標(製造業)
『。。。。技術者を輩出する大学では、起業につながる学生向けの取り組みが広がっている。最近では2017年7月に名古屋大学が大学院生を主な対象として、起業・就業・協業に向けた場「名古屋大学オープンイノベーション拠点」を名古屋駅に直結するビルに設けた。

 大手電機メーカーを中心とした電子技術者の働き方は大きく変わり、活躍の場は個人事業主を含めた小規模組織へと広がっている。電子技術者を正社員として積極的に採用している人材会社に籍を置くことも選択肢の一つである。どれを選ぶかは自分次第だ。

(日経エレクトロニクス 三宅常之)』

という具合に大学と社会の関係が技術者を中心に変化してきた。何十年か前には転職はいいイメージではなかった。特に技術者の転職や企業はノウハウの持ち出しに警戒する企業が多かった。それは自前開発との両輪で必要なことだった。オープンイノベーションを基礎とすることが可能になるのは、技術や製品の市場出口の独占と両輪の関係になる。独占あるいは垂直統合された膨大なユーザーが居るこの時代にオープンインベーションが本当に可能なのは日本ではトヨタ自動車、日産ぐらいだ。これらの市場の王様との親密な関係なしには中間的な技術を完成して販売するメーカーにオープンインベーションは毒になる。大学もそのように中間的な技術者という製品を卒業させるだけでは大学の競争力はつかない。オープンインベーションが大学のポリシーならば、市場の王様との関係をしっかり永年保証して置かなければ、技術者が大学に戻って一段高いイノベーションを統合するという製品化段階に絶対必要な要素技術の統合という高度な教育を身につけることができない。オープンインベーションを大学が指向するなら技術者キャリアを卒業後フェローとして特権保証するという流れになる。つまり教育は大衆のものではなくテクノクラートのものになる。


この絵を見て、光触媒技術だけでは完成しないことは明確だろう。そういう場合に必要なのは、CESCI cost effectiveness ; scalable manufacturing ; integration ; そのいずれも大学にはできない壁がある。実証だけが企業の仕事ではない。基礎技術だけが大学の仕事ではない。双方から課題に向かって投資しなければこれからの社会技術は実現しない。こういう箱物を不要とは言わないが、良かれと思うパッチワークより全体を俯瞰した最適化配置が大切だということ知るべきです。だいたいなぜ糸島に設置したのかわざわざ認証に輸送するのか?パッチワークはオープンイノベーションの反対語である。

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