私のテーマは自己の哲学(この自己は己《おのれ》のことではない)であり、それが生涯のテーマだが、自己というものが、宇宙であれ、神であれ、人間であれ、金魚であれ、無から生じたということは物理学的に疑いの余地がない。
神もまた自己を認めるまでは無であった。その自ら認める仕組みを人間は意識というが、それで議論は自己意識発生の自己撞着に尽きる。
一部の幻覚剤、メスカリン、シロシビンは、自己意識を溶かして根源を視覚化するが、それでは信仰はできるが学問にはならない。
私は意識を一種のソフトウエア(演算子連鎖の集合)と捉えて、その演算化可能な素過程から物理学を普遍哲学に発展させたいと考えている。
演算層の多層化スピンフィルターは宇宙に自己自身の観察(自己非自己ゲーム)基盤を与えて演算の上にソフトウェア構造を固定する(量子もつれのソフト化)。故に生命が生まれるよりも遥かに先に宇宙ソフトウェア、知能は無数走り出していたと考えるべき。
2022年ノーベル物理学賞を理解する - 教養学部報 - 教養学部報
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