公開メモ DXM 1977 ヒストリエ

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団塊のミーイズム

2022-08-08 12:17:00 | 日本人

1948年、昭和23年

  • 昭和25年8月 - 日本共産党東京都委員会が昭和23年工事再開した小河内ダム対策委員会を設置。
  • 昭和27年)1月 - 日本共産党がダム破壊活動を目的とした山村工作隊を派遣。3月29日以警察に検挙され失敗。

この騒然とした年前後に生まれた世代は最も出生者数が多くて昭和45年1970年ごろに高度成長の社会人として会社組織に入りすぐに第一次オイルショック*の洗礼を受ける。

*第一次オイルショックは、「第1次石油危機」とも呼ばれ、1973年の第四次中東戦争に端を発する供給危機。
 
現時点で自営業従事以外の団塊の世代は今おおむね引退して年金暮らしをしていることだろう。

私はそこで彼らがなにを人生でやり残したと思っているか非常に興味がある。
 
受験競争時代につづき食うか食われるかの民間組織での超多忙な企業競争時代に鍛えた精神力は多かれ少なかれ家族の幸せのために家族を含む自分の価値を手放してどこかに捨てることで意欲が維持されていた。この頃大学に残った世代は20歳の頃やり過ぎた行き場のない左翼か民間ではつとまらないと自覚した不適な人材であるから業績も戦前の大学生がノーベル賞を受賞するも、この世代の科学業績はパッとしない。研究インフラを日本で望むなら民間企業研究に行くのが常識だった。私の知る範囲では寒川賢治(愛媛大学)くらいだ。業績は見事だが
研究不正にて懲戒処分相当の認定を受けた[3]

ナトリウム利尿ペプチドの構造を決定。アドレノメデュリングレリン[4]などの生体ペプチドホルモンを発見[5]

  • Cloning and sequence analysis of cDNA encoding a precursorfor human atrial natriuretic polypeptide  Nature, Vol.309, 724-726 (1984)
  • Purification and complete amino acid sequence of α-human atrial natriureticpolypeptide (α-hANP) Biochem. Biophys. Res. Commun., Vol.118, 131-139 (1984) 
  • Kitamura K, Kangawa K, Kawamoto M, et al. Adrenomedullin: a novel hypotensive peptide isolated from human pheochromocytoma. Biochem Biophys Res Commun. 1993; 192: 553-60. 
 
寒川氏をはじめその世代でここまで生きて自分の信じる価値の中で手のひらに残るもの、妻の手のひらがあった人*は幸いです。

リチウムイオン電池の吉野彰氏がノーベル化学賞を受賞したのを忘れていた。団塊よりも老けて見える
詳しくはこのブログ

ちなみに生化学の分野で有名な三共の遠藤章氏は寒川賢治よりも干支が一回り前の世代だが、その業績はインパクトが絶大でノーベル賞級のスタチンの発見だ。しかもご存命。
しかし一方の団塊はあと10年も経過すればその自分が知る価値の殆どが普遍性を持たずに肉体と共に灰になることを意識し始めた瞬間に、俺のチーズはどこに消えたというミーイズムがリヴァイバルする。
 
すでに団塊の世代には自分自身以外には無関心の無気力。アパシーが始まっている。それは長年の批判精神の欠如によるものだから直せない。一般に団塊は口うるさく批判精神に満ちているようなイメージだが本当の批判精神ではない。ただの正義原理主義的乗り移りだ。企業経営者や経済界の重鎮になった団塊もひな壇上で垂れるのはグローバリズムへの乗り移りだ。
 
拓郎*の掛け声に反して古い船の漕ぎ手が新しくなったからといって船はずっと古いままだった。ただ流行に合わせて古臭いことを言わなくなっただけで、古臭さを批判して新しいものを創造しその地位にいるわけではない。

*吉田拓郎 生年月日: 1946年4月5日 (年齢 76歳)

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