2011年にこう書いた
『次に日本が世界に向けて売るものは素早く流通する形のないものです。ソフトと知恵。アートと審美眼。メディカルサービスと暗号化通信。』今でもこれは当たっていると思う。特に美は無限の可能性がある。
ベンチャーは既得権益者の賢者の抵抗には以下のごとく対抗しなければならない
ベンチャーは毎日が変化、この言動の全てを否定して実行せねばスピードがでない。
K聞いてない ← 禁句。いま聞け。
K急に言われても← 急に言われれば其れがチャンスと思え。
J順序が違う ← 手順の違和感もまたイノベーションのチャンスと思え。
K傷ついた ← 普通人がへそを曲げるほど新しいことにぶつかってゆくこと
K決めたことなので← 決めたことの前提を疑い、全てひっくり返すのがイノベーションと思え。
S誠意を見せろ ← 誠意を演じている時間はないので売上と結果でお返しします。
Sそんなこともわからなのか ← どうか教えて下さい。わかっていても知らないふり。
ににんが五の道化を演じて、ににんが四点五を飲み込ませよ。
『日本企業の研究開発費の伸びが海外企業に劣っている。2017年まで10年間の伸び率はアジアの4.1倍、米国の86%増に対し、日本は12%増どまり。AI(人工知能)などIT(情報技術)分野で米国勢を中心に投資が盛り上がり第4次産業革命が進む中、研究開発の遅れが日本の産業競争力を損ないかねない。』日経新聞
十年間でIT投資が中心に変貌したことはベンチャー投資を見ていればわかること。ここ十年間は、大型の旧製造業投資はあっても、ほとんど製造業に投資していない。
ベンチャー白書2016は2015年のベンチャーキャピタル投資額は中国が489億ドル、米国723億ドル、日本はどうかというとたったの7億ドルに過ぎない。IT投資割合は大きいが、金額絶対量が違う。
なぜかというと、日本ではIT市場がもたらすはずの企業収益がちっとも成長していないからだ。IT利用が成長していないわけではないのに、ITにも十分な投資をしない。情け無い。スモールビジネスは頑張っているが、巨大市場につながる部分で多くの障害を受ける。唯一ITが直に消費者スマホを通じて市場につながっている。なぜ投資してこなかったのか?もちろん購買意欲が減退している。一番物入りな20歳前半の平均収入が258万円では熱狂的市場は見込めないのだが、それもIT利用が成長したおかげで中抜き外注化が可能になった。
リスク投資しない訳には合理的理由がある。国際的シンジケートが協調してリターンの確実性を政府が国債によって供給しているからだ。国債だけなら米国も商務省債権を販売するしかも高利回り。
『ストックベースで米国債保有残高を比較すると、FRBが2兆4648億ドル(2017年6月)、中国1兆922億ドル(17年4月)、日本1兆1069億ドル(17年4月)となる。既にFRBの保有額に匹敵する量を中国・日本の2カ国が保有している。』日経新聞米国債はかなり長期にわたり国内調達の構造ではない。
つまり運用が巨大すぎて一国だけではリスクを伴う技術投資を誘導できない即成的利を求める時代になっている。リスクをとることができない構造がある。これは政府の責任でも銀行の責任でもなく、世界がそういう仕組みになっている。
米国以外は投資ではなく、知恵を絞り出すしかないので、現状維持を忖度する政府の邪魔を減少させる政策しか残されていない。典型的にはヒトゲノムプロジェクト。日本は知恵で追い抜いた。
『株式会社ティムスが、開発中の脳梗塞治療薬及びバックアップ化合物について、Biogenと最大3億5,700万ドルの一時金+ロイヤリティのオプション契約を締結しました。』
東京農工大学大学院農学研究院の研究成果を利用した新薬開発が新たなステージに入りました。
本研究成果の実用化事業を推進している株式会社ティムス(本社:東京都府中市宮町一丁目 23 番地の 3 関口ビル5階、代表取締役社長:若林拓朗、以下「ティムス」)は、2018 年 2 月から脳梗塞急性期患者を対象とした「TMS-007」の前期第Ⅱ相臨床試験を開始しました。本試験は、発症から 12 時間までの急性期脳梗塞患者に対する本剤単独投与時の安全性ならびに有効性を検討することを目的として、二重盲検・無作為化試験デザインにより東北大学病院等、国内複数施設で実施しています。
TMS-007 は、大学院農学研究院の蓮見惠司教授らが微生物から発見した SMTP 化合物*1の一つで、脳梗塞の原因となる血栓を溶かす血栓溶解作用と、梗塞によって生じた炎症を抑える抗炎症活性・組織保護作用を併せ持つことが明らかにされています(文献 1,2)。この活性により、TMS-007 は優れた脳梗塞治療効果を発揮することが期待されます。
*1 糸状菌 Stachybotrys microspora が生産する triprenyl phenol を基本骨格とする化合物群。頭文字をとって SMTP と呼ばれる。
この第Ⅱ相臨床試験に先立ち、ティムスは 2015 年 8 月に東京大学医学部附属病院 フェーズ1ユニット*2において健常人を対象とした第Ⅰ相臨床試験を完了し、TMS-007 の安全性を確認しています。
*2 東京大学医学部附属病院は厚生労働省が平成 23 年に選定した、新薬を世界で初めて投薬する(first-in-human; FIH)「早期・探索的臨床試験拠点」の中の精神・神経分野の拠点の一つ。
これまでの TMS-007 の開発は、東京農工大学、昭和大学薬学部(本田一男 元教授)、東北大学大学院医学系研究科(冨永悌二教授)、およびティムスの共同研究成果に基づいて行ったもので、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)*3、文部科学省*4、および国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)*5の支援を受けております。
*3 研究成果最適展開支援事業フィージビリティスタディ可能性発掘タイプ シーズ顕在化(平成 21–22 年度);「知財活用促進ハイウェイ」大学特許価値向上支援(平成 23 年度);研究成果最適展開支援事業フィージビリティスタディ探索タイプ(平成 23 年度);研究成果展開事業 本格研究開発ステージ 実用化挑戦タイプ(平成 23–26 年度)
*4 科学研究費 基盤研究(B)(平成 18–19 年度);橋渡し研究加速ネットワークプログラム(平成 26 年度);科学研究費 基盤研究(B)(平成 29–31 年度)
*5 イノベーション推進事業産業技術実用化開発助成事業(平成 21 年度);中小・中堅企業への橋渡し研究開発促進事業(平成 27–29 年度)
TMS-007 について
TMS-007 は線溶系(血栓を溶解するシステム)を促進する新規小分子 SMTP 化合物群の一つです。SMTP は血栓溶解酵素プラスミンの前駆体プラスミノゲンのかたち(立体構造)の変化を誘導し、血栓への結合を促すとともに、プラスミノゲンからプラスミンへの変換を促進することで血栓溶解作用を示します(文献 1,2)。さらに、可溶性エポキシドヒドロラーゼ阻害作用に基づく抗炎症作用を併せ持っています(文献 2,3,図:文献 2 から引用)。この活性により、種々の脳梗塞病態モデルで優れた効果を示すことが明らかにされています(文献 2,4-12)。このような作用機序の薬剤は従来になく、TMS-007 は脳梗塞の治療に一大変革をもたらすと期待されます。
『次に日本が世界に向けて売るものは素早く流通する形のないものです。ソフトと知恵。アートと審美眼。メディカルサービスと暗号化通信。』今でもこれは当たっていると思う。特に美は無限の可能性がある。
ベンチャーは既得権益者の賢者の抵抗には以下のごとく対抗しなければならない
ベンチャーは毎日が変化、この言動の全てを否定して実行せねばスピードがでない。
K聞いてない ← 禁句。いま聞け。
K急に言われても← 急に言われれば其れがチャンスと思え。
J順序が違う ← 手順の違和感もまたイノベーションのチャンスと思え。
K傷ついた ← 普通人がへそを曲げるほど新しいことにぶつかってゆくこと
K決めたことなので← 決めたことの前提を疑い、全てひっくり返すのがイノベーションと思え。
S誠意を見せろ ← 誠意を演じている時間はないので売上と結果でお返しします。
Sそんなこともわからなのか ← どうか教えて下さい。わかっていても知らないふり。
ににんが五の道化を演じて、ににんが四点五を飲み込ませよ。
『日本企業の研究開発費の伸びが海外企業に劣っている。2017年まで10年間の伸び率はアジアの4.1倍、米国の86%増に対し、日本は12%増どまり。AI(人工知能)などIT(情報技術)分野で米国勢を中心に投資が盛り上がり第4次産業革命が進む中、研究開発の遅れが日本の産業競争力を損ないかねない。』日経新聞
十年間でIT投資が中心に変貌したことはベンチャー投資を見ていればわかること。ここ十年間は、大型の旧製造業投資はあっても、ほとんど製造業に投資していない。
ベンチャー白書2016は2015年のベンチャーキャピタル投資額は中国が489億ドル、米国723億ドル、日本はどうかというとたったの7億ドルに過ぎない。IT投資割合は大きいが、金額絶対量が違う。
なぜかというと、日本ではIT市場がもたらすはずの企業収益がちっとも成長していないからだ。IT利用が成長していないわけではないのに、ITにも十分な投資をしない。情け無い。スモールビジネスは頑張っているが、巨大市場につながる部分で多くの障害を受ける。唯一ITが直に消費者スマホを通じて市場につながっている。なぜ投資してこなかったのか?もちろん購買意欲が減退している。一番物入りな20歳前半の平均収入が258万円では熱狂的市場は見込めないのだが、それもIT利用が成長したおかげで中抜き外注化が可能になった。
リスク投資しない訳には合理的理由がある。国際的シンジケートが協調してリターンの確実性を政府が国債によって供給しているからだ。国債だけなら米国も商務省債権を販売するしかも高利回り。
『ストックベースで米国債保有残高を比較すると、FRBが2兆4648億ドル(2017年6月)、中国1兆922億ドル(17年4月)、日本1兆1069億ドル(17年4月)となる。既にFRBの保有額に匹敵する量を中国・日本の2カ国が保有している。』日経新聞米国債はかなり長期にわたり国内調達の構造ではない。
つまり運用が巨大すぎて一国だけではリスクを伴う技術投資を誘導できない即成的利を求める時代になっている。リスクをとることができない構造がある。これは政府の責任でも銀行の責任でもなく、世界がそういう仕組みになっている。
米国以外は投資ではなく、知恵を絞り出すしかないので、現状維持を忖度する政府の邪魔を減少させる政策しか残されていない。典型的にはヒトゲノムプロジェクト。日本は知恵で追い抜いた。
『株式会社ティムスが、開発中の脳梗塞治療薬及びバックアップ化合物について、Biogenと最大3億5,700万ドルの一時金+ロイヤリティのオプション契約を締結しました。』
東京農工大学大学院農学研究院の研究成果を利用した新薬開発が新たなステージに入りました。
本研究成果の実用化事業を推進している株式会社ティムス(本社:東京都府中市宮町一丁目 23 番地の 3 関口ビル5階、代表取締役社長:若林拓朗、以下「ティムス」)は、2018 年 2 月から脳梗塞急性期患者を対象とした「TMS-007」の前期第Ⅱ相臨床試験を開始しました。本試験は、発症から 12 時間までの急性期脳梗塞患者に対する本剤単独投与時の安全性ならびに有効性を検討することを目的として、二重盲検・無作為化試験デザインにより東北大学病院等、国内複数施設で実施しています。
TMS-007 は、大学院農学研究院の蓮見惠司教授らが微生物から発見した SMTP 化合物*1の一つで、脳梗塞の原因となる血栓を溶かす血栓溶解作用と、梗塞によって生じた炎症を抑える抗炎症活性・組織保護作用を併せ持つことが明らかにされています(文献 1,2)。この活性により、TMS-007 は優れた脳梗塞治療効果を発揮することが期待されます。
*1 糸状菌 Stachybotrys microspora が生産する triprenyl phenol を基本骨格とする化合物群。頭文字をとって SMTP と呼ばれる。
この第Ⅱ相臨床試験に先立ち、ティムスは 2015 年 8 月に東京大学医学部附属病院 フェーズ1ユニット*2において健常人を対象とした第Ⅰ相臨床試験を完了し、TMS-007 の安全性を確認しています。
*2 東京大学医学部附属病院は厚生労働省が平成 23 年に選定した、新薬を世界で初めて投薬する(first-in-human; FIH)「早期・探索的臨床試験拠点」の中の精神・神経分野の拠点の一つ。
これまでの TMS-007 の開発は、東京農工大学、昭和大学薬学部(本田一男 元教授)、東北大学大学院医学系研究科(冨永悌二教授)、およびティムスの共同研究成果に基づいて行ったもので、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)*3、文部科学省*4、および国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)*5の支援を受けております。
*3 研究成果最適展開支援事業フィージビリティスタディ可能性発掘タイプ シーズ顕在化(平成 21–22 年度);「知財活用促進ハイウェイ」大学特許価値向上支援(平成 23 年度);研究成果最適展開支援事業フィージビリティスタディ探索タイプ(平成 23 年度);研究成果展開事業 本格研究開発ステージ 実用化挑戦タイプ(平成 23–26 年度)
*4 科学研究費 基盤研究(B)(平成 18–19 年度);橋渡し研究加速ネットワークプログラム(平成 26 年度);科学研究費 基盤研究(B)(平成 29–31 年度)
*5 イノベーション推進事業産業技術実用化開発助成事業(平成 21 年度);中小・中堅企業への橋渡し研究開発促進事業(平成 27–29 年度)
TMS-007 について
TMS-007 は線溶系(血栓を溶解するシステム)を促進する新規小分子 SMTP 化合物群の一つです。SMTP は血栓溶解酵素プラスミンの前駆体プラスミノゲンのかたち(立体構造)の変化を誘導し、血栓への結合を促すとともに、プラスミノゲンからプラスミンへの変換を促進することで血栓溶解作用を示します(文献 1,2)。さらに、可溶性エポキシドヒドロラーゼ阻害作用に基づく抗炎症作用を併せ持っています(文献 2,3,図:文献 2 から引用)。この活性により、種々の脳梗塞病態モデルで優れた効果を示すことが明らかにされています(文献 2,4-12)。このような作用機序の薬剤は従来になく、TMS-007 は脳梗塞の治療に一大変革をもたらすと期待されます。