公開メモ DXM 1977 ヒストリエ

切り取りダイジェストは再掲。新記事はたまに再開。裏表紙書きは過去記事の余白リサイクル。

今読んでる『日本は誰と戦ったのか コミンテルンの秘密工作を追及するアメリカ』江崎道朗

2018-03-09 22:43:04 | 今読んでる本
『エヴァンズらは 、スタ ーリンが日米を開戦に追い込むために 、複数の情報機関を使って日本 、アメリカ 、中国 (蔣介石政権 )の三方面で同時並行的に三つの大掛かりな工作を行ったと指摘しています 。
一 、 【対日工作 】ゾルゲ機関による政治工作 。赤軍情報部の工作員リヒャルト ・ゾルゲが指揮する組織が 、軍略上の日本の国策を 「対ソ警戒の北進論 」ではなく 、 「英米と対立する南進論 」に誘導した 。

二 、 【対米工作 】情報機関 N K V D (内務人民委員部の略称 。 K G Bの前身 )による 「雪 」作戦 。 N K V Dの幹部ヴィタリ ー ・パブロフの指示により 、アメリカの財務次官補ハリ ー ・デクスタ ー ・ホワイトが日米の和解を徹底的に妨害した 。

 三 、 【対中 ・対米工作 】ソ連の工作員ラフリン ・カリ ーにより蔣介石の顧問として送り込まれたオ ーウェン ・ラティモアが日米交渉を妨害した 。』
都留重人は、ハリー・デクスター・ホワイトの教え子。ニューディールが太平洋戦争の原因だったと主張していた。
 
日本は誰と戦ったのか コミンテルンの秘密工作を追及するアメリカ
電子版発行 2 0 1 7年 1 2月 5日
著者 江崎道朗
構成 ・翻訳 山内智恵子
発行者 栗原武夫
発行所 K Kベストセラ ーズ
 
 
E v a n s , M . S t a n t o n . B l a c k l i s t e d b y H i s t o r y : T h e U n t o l d S t o r y o f S e n a t o r J o e M c C a r t h y a n d H i s F i g h t A g a i n s t A m e r i c a ' s E n e m i e s [歴史によってブラックリストに載せられて :ジョ ー ・マッカ ーシ ー上院議員とアメリカの敵に対する彼の戦いの語られざる物語 ] . N e w Y o r k : C r o w n F o r u m , 2 0 0 7 .
 
という具合にエヴァンスの俯瞰もやっと10年前に捕まえた事実である。私自身の個人的違和感に過ぎない九つの昭和の謎
 
謎 1 なぜ桂ハリマン合意1億ドルを即刻蹴ったのか(小村寿太郎の表向きの理由は清国から同意を得ていないとなっているが、敗戦国の国外の利用についての合意など必要なかった。)
謎 2 なぜ石原莞爾の反対を押し切って南京への南進だったのか
謎 3 なぜ二二六は軍の文人渡辺錠太郎をターゲットにしたのか
謎 4 なぜ突如天皇機関説は不敬の学説になったのか
謎 5 なぜ昭和天皇は東京裁判に召喚されず助命されたのか
謎 6 なぜグルーは原爆投下に反対したのか
謎 7 現在の価値で2兆円もの天皇借款の目的は、担保はなんだったのか
謎 8 1943年末には負けが確定していたのになぜ早く戦争をおわらせられなかったのか
謎 9 なぜチャップリンの来日は515,226事変とシンクロしてるのか
 
特にもし早い時期に米国を満州開発パートナーとしておけばという気持ちから謎1を追いかけているうちに、日本の中の昭和前後の歴史事実だけでは謎は解けないと気付いて。

それから考えた。

コミンテルンの関与背景に部分的に近いのだが、それ以外の金融勢力、ハリー・モーゲンソー、ハリー・デクスター・ホワイトらの反BISグループである米国製新国際主義の萌芽と古い大陸系の国際主義の金融系のアングロ➖アメリカとの確執が描けていない。つまりさまざまな謀議とその実行にかかわる金の出所と最終的な権力の奪い合いを追い切っていない。

私は近衛文麿が
アングロアメリカ側
間接的に大陸勢力の傀儡、
風見章が
コミンテルンのエージェントと見ている。実は本当の彼らの指令背後は実体的に共通している、これが20世紀世界史の謎解きの常識。
日本側の主な表メンバー
蝋山政道
佐々弘雄
風見章
三木清
矢部貞治
田中慎次郎
尾崎秀実(尾崎秀実はゾルゲ事件で死刑に、審問を受けた田中慎次郎の証拠が採用されるが、田中はおもしろいことに戦後すぐに朝日新聞に採用され、主幹となる。昭和23年(一九四八年)十一月には調査研究室長になって原子力を推進する。更に昭和34年「朝日ジャーナル」を創刊する。昭和23年の暮といえば、戦後の闇を知る人ならばなにかを思い出すだろう。クリスマスイブの一斉釈放の前の月のことだ。心の底から反日の工作員というのはこういう人物を云う。戦前はソ連に戦後はアメリカに売国して地位を得ている。)あるいはこの事件で廃嫡となった西園寺公一という中共の戦争工作エージェントを忘れてはいけない。売国奴は何度も売国し、何度も言い訳をする。
 
日本人の多くは本気でかかわった者ほど騙されて踊った側である。それもかなり前からの仕掛けで、躍らせるにもカネが要る。昭和の謎と悲劇の前に摂政の宮周辺を狂わせた外国資金があったのだろうと思う。8番の謎にはこの本は十分に答えているだろうと思う。昭和の謎であるなぜ二・二六事件で高橋是清と軍部の秀才学者渡辺錠太郎がターゲットになったのか?このテロには意味がある。高橋は日露戦争の借款遅延に対する国際銀行家の報復。渡辺はその担保として天皇家の財産を召し上げる(国家財産の移譲)法理念変更というメッセージである。
 
謎解きの一つ
 
朝香 ロシア革命後の一九二〇年のことですが、レーニンは「ロシア共産党モスクワ組織の活動分子の会合での演説」で、日本とアメリカをいがみ合わせて戦争に持ち込むよう働きかけることが、共産主義政策の実践的課題であると述べています。 
茂木 レーニンの指導のもとでコミンテルン(別名・第三インターナショナル)という国際共産主義運動の指導組織が一九一九年に設立されますが、日本の共産党もアメリカの共産党もこのコミンテルンの支部として設立されました。彼らがともにレーニンの狙いを頭に置いた上で敗戦革命論を意識していたことは間違いないでしょう。 ルーズベルト政権に入り込んだ共産主義者 
朝香 アメリカにおける共産主義というと、マイナーなイメージかなと思いますが、実際には全然違ったということがわかっています。一九四〇年から一九四四年にソ連の工作員たちが交わした暗号電文を解読する作業がアメリカ政府によって行われ、「ヴェノナ文書」としてまとめられました。つまり「ヴェノナ文書」とは、アメリカ政府が公開している公文書です。でっちあげ文書とかではないですよ。これによれば、ルーズベルト政権の中に多数のアメリカ共産党員やそのシンパが入り込んで、日米開戦に向かって動いていたことがわかっています。  そのうちの一人であるハリー・ホプキンスはルーズベルト政権で商務長官を務め、外交顧問としても活躍し、「米国政府のうちで二番目に重要な人物」とも呼ばれていました。要するにルーズベルト政権でルーズベルトに次いで重要な人物だということになりますが、このホプキンスがソ連のエージェントでした。国連を創設し、その主導権を握りたいというルーズベルトの願いを叶えようと尽力したアルジャー・ヒスは、ホプキンスとともにヤルタ会談に同行し、千島列島をソ連に与えるなどの密約をソ連との間で交わすのに重要な役割を果たしたわけですが、彼はアメリカ共産党の秘密党員でした。戦後のIMF体制を作ったことでも知られるハリー・デクスター・ホワイトは、日本に対する事実上の最後通牒であった「ハル・ノート」を実際に起草した人物ですが、彼もソ連のエージェントでした。この三人はルーズベルト大統領の側近中の側近だったわけですが、揃いも揃ってソ連のスパイであり、ヒスのようにアメリカ共産党の地下党員であったことまではっきりと判明している人物すらいたというのが実際です。 
茂木 彼らは氷山の一角にすぎません。第二次大戦後にカナダに亡命したソ連の大使館員だったイーゴリ・グゼンコの証言によれば、千七百名に及ぶエージェントがアメリカとカナダで活動しているとのことだったし、米下院に設けられた非米活動委員会委員長のマーティン・ディースによれば、連邦政府内に二千名以上の明白な共産主義者がいるとのことでした。  解読できたソ連の通信暗号は実はごくごく一部にすぎず、しかも内容を明確にしない暗号文特有のクセのために、解読できたとしても単体ではその内容が即座にわかるというものではなく、実際の解読作業には相当な苦労を強いられたわけですが、それでも三百名以上のアメリカ人エージェントがソ連のスパイ活動に参加していたことが確定しています。



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