【釧路】総合商社の丸紅(東京)が、昨年9月末に閉場した釧路市の日本製紙釧路工場跡地で、シロザケの陸上養殖を検討していることが1日、関係者への取材で分かった。本年度中に同工場跡地で始める実証実験の結果を踏まえ、赤潮や荒天の影響を受けない陸上養殖の利点を生かし、不漁が続くシロザケの安定供給を目指す。
同工場跡地は札幌ドーム約14個分と広大で、活用方法が課題となっていた。陸上養殖で使う敷地は全体の一部にとどまるが、閉場以降、利活用の動きが具体化するのは初めて。
実証実験は水質浄化システム開発のウイルステージ(滋賀県草津市)が担い、丸紅にデータを提供する。体長5センチの稚魚約1千匹を1年以上かけて40センチまで育てる。事業費は約2千万円の見通し。釧路市内はシロザケの水揚げ拠点港があり、加工場も多いため、実験が成功すれば、丸紅が同工場跡地で陸上養殖事業に乗り出す。将来的には既に技術が確立しているウニなどの養殖も始めたい考え。
やっと利用先が見つかったか。浄化システムには電力が必要だからちょうどいいのかも知れない。