公開メモ DXM 1977 ヒストリエ

切り取りダイジェストは再掲。新記事はたまに再開。裏表紙書きは過去記事の余白リサイクル。

背中を見て登る アイゼンの詩

2015-04-03 12:11:06 | 日記


いかにも不安定そうな

つるつるした斜面を

一人この男は登っている

この稜線の先に

果たして男は立っているのか

誰も知らない

その男の背中を見ながら 私は

登ってゆく

その男は私とは昨日まで同じ一つの影だった

先をゆく男も

後を歩く私も

元は同じ影だった

先をゆく影も

後をゆく影も

元は同じ太陽を背にしていた 私たち

今は二つの太陽が

先を照らし、後を照らす

二つの光は交わらない

先をゆく男も

後を歩く私も

違う光を浴びている

つるつるした斜面を

つるつるした光を

ザクザクと蹴散らせ

アイゼンの爪痕を残せ

先をゆく男も

後を歩く私も

爪痕を残せ

つるつるした斜面を蹴散らせ






このブログの思想まとめ







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