日本の政治家の頭の中はすっかり日本ではなくなった。
石平曰く
この記事によると、政府が中国全土からの入国禁止に踏み切れなかった理由の一つは、習近平の国賓来日を控えて中国側から「大ごとにしないでほしい」と要請があったからという。これは事実なら、要するに安倍政権は中国に忖度して日本国民を危険に晒したしたわけである。
米中ロ三つ巴で安定させるという20世紀に仕込んだキッシンジャーの魔業は大きな3つの失敗(中国中共の暴走、ロシアの軍事強国化、米国の分裂)だけを残した。
21世紀の世界分割は金融システムの非英・米国(アングロ・アメリカ)化であり、キッシンジャーの魔業の副産物三つの失敗がここにある。結局ロシアに民主主義は定着しなかった。ロシア革命前の1917年ケレンスキー内閣から103年経ても今なお独裁者を好む。キッシンジャーやアングロ・アメリカ金融が期待したような経済成長が民主主義をもたらすという幻想は中国でも打ち砕かれた。
グローバリズムの象徴は国際主義の国際連合(軍)ではなく、欧州連合だろう。その違いは経済的国境と民族社会的国境の否定にある。グローバリズムは地球温暖化幻想と同様単一の価値観に統合された世界を理想としている。グローバリズムは最終的には神の統一に至る危険思想である。国連は共産主義という統制経済圏上のむき出しの覇権の名残ソ連圏と資本主義経済圏のむき出しの覇権との妥協であって、陣取りを前提とするから国境は当然だった。その前にできた国際連盟は新渡戸稲造が活躍した国民国家独立性と国際法に基づく戦争ゲームの基盤ウェストファリア体制時代の産物だった。ついに欧州グローバリズムは戦争を前提とした国際協調と国際主義の先祖たちとは全く異なるシステムだということが露呈してしまい、英国が離脱し崩壊した。安倍晋三の頭の中にある国際協調は大昔の陣取りを前提とした覇権的国際主義に対する際限のない妥協である。自民党議員397名×300万円×12ヶ月×10 年で1,429億円 これでGDP500兆円の一国を支配できるのなら安い買収費用だ。脳軟化症の原因はチャイナマネーではないのか?もう一度安倍晋三に問い質したい。蔡英文と習近平はどちらが上座の客なのか?
ウェストファリア体制下で、主権国家同士の戦争が続いた欧州では、そのたびに傭兵隊が動員されました。傭兵の多くは、外国人のプロ集団でした。スイス人やジェノヴァ人の傭兵が各国の君主にいわば「派遣社員」として雇われました。山岳地帯のスイスは冬になると仕事がなくなるため、男たちは手っ取り早い出稼ぎの手段として傭兵を選んだのです。ローマ教皇庁やフランス・ブルボン朝の軍隊には、スイス人傭兵が雇われました。『アルプスの少女ハイジ』のおじいさんも傭兵だったという設定になっています。 戦場では傭兵同士が戦います。彼らは今仕えている君主のためでなく、故郷に仕送りをするため戦うのですから、死んでしまっては元も子もありません。君主も、カネのかかる傭兵を戦争で消耗させることを望みません。 したがって、傭兵同士の戦争は、なるべく死者が出ないように限定的なものとなります。あの城を落としたらおしまい、この街を落としたらおしまい、とあらかじめ決めておくのです。捕虜は虐殺したりせず、身代金を支払わせて釈放します。ゲームのような戦争です。