公開メモ DXM 1977 ヒストリエ

切り取りダイジェストは再掲。新記事はたまに再開。裏表紙書きは過去記事の余白リサイクル。

配当を増やすのが株式会社の使命

2016-09-13 09:04:00 | ジョージ・ソロスのワンワールド
配当を増やすのが株式会社の使命、ROEと言われている投資家の視点で見た良い会社は、配当の多い会社ROEの高い会社というのが古典的な、基本的な株式購入の動機。今は市場株価で一喜一憂している株主が99%取引を担っているから、基本設計どおりに働いているかどうかは疑問だけれども、配当をするかしないか、いくらするかという考えでいえば、多くの未上場会社にとっては配当を増やすというのが株式会社の使命であることに変わりはない。ROEをどうやってあげるかその証拠のグラフがここに整理されている。


2001年から何かが変わっている。上場企業は株式配当を増やさずとも、一般投資家のいる市場から資金を新株や転換社債で調達できるからずっと配当は固定されていた。それがあたりまえの姿だったのに。自社株買いや配当率をあげて今日大変に企業は隆盛をきわめ5倍もの配当を出している。この図を描いた人 藤井聡@京都大学大学院教授、内閣官房参与は配当の原資が賃金抑制によるものであるから、はたしてそれが企業のあるべき姿かという疑問を投げかけている。

原資に関しては労働分配率低下は、事実ごもっともなのだが、世の中はもっと歪んでいる。配当動機は証券会社が我田引水のために煽ってつくられた偽の良い経営哲学である。

私の意見は上場企業に本来的に配当の動機はない(既存株主ではなく新たに加わる一般投資家を相手にしている)のが健全な株式市場の在り方、それを促進するのが証券会社だろうと思う。いい経営が高配当、高ROEとみなされるのは非上場の既存株主の間のことであって、ダイナミックに新規資金を調達する可能性を拓く上場市場では意味のない道徳のようなものだ。上場の動機とは真反対の行為をいい経営であると考えるのは著しく歪み間違っている。



ちなみにVC投資の効率はこんなものという研究がある。



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