公開メモ DXM 1977 ヒストリエ

切り取りダイジェストは再掲。新記事はたまに再開。裏表紙書きは過去記事の余白リサイクル。

ノーベル賞候補

2018-09-28 08:10:00 | 日本人
追補2020ナノキャリアは、遺伝子治療薬「VB―111」の卵巣がんを適応症とした第3相臨床試験について、医薬品医療機器総合機構(PMDA)との事前相談を開始した。米国を中心にイスラエルのVBLセラピューティクスが実施中の、国際共同臨床試験に参加する。日本での第1、第2相試験が不要になる。早ければ2020年中に開始できる見込みだ。

VB―111は、ウイルスベクターの中に血管を新生する内皮細胞を選択的に細胞死させる遺伝子を組み込んだ医薬品。がん細胞に栄養がいかなくなり、死滅させられる。


2018年 生理学医学賞受賞 本庶佑先生 おめでとうございます。

オプジーボの実現は素晴らしいが、小野薬品が利益をグリップしていない。残念ながらそういうところがこの業界にある。

追補2018.11.8 産経に  《本庶氏が「小野薬は研究に貢献していない」と発言したことに対して、製薬業界に反発も出ている。他社の幹部は「小野薬品は精いっぱい努力した」「大学などの基礎研究を実用化して、製薬企業が医薬品として患者さんにお届けする。互いにウィンウィンの関係でありたい」などと話す。》とあるが、本庶氏が「小野薬は研究に貢献していない」言うのはジョークなのか?詳しくはお金払って読んで。本庶先生が本気で言ってるなら受賞スピーチで是非言及していただきたいものです。今はもう制度が違うが、会社としては基礎的研究の実用化にどれだけ苦労して人員と資金を社内で調整したことか。双方にメリットを出すまでは時間がかかるという問題ではないのか? 追補2018.10.1

先生はロイヤルティを鼻くそ扱いして受け取っていないが供託されていたため7億円も課税されてしまった。人格には疑問符がつく。


私の独断ならば、ディナベック研究所でもお世話になった遺伝子治療の父セオドア・フリードマン(Theodore Friedmann)博士(1935年生まれ) 、アラン・フィッシャー(Alain Fischer)博士(1949年生まれ) 2000年、アラン・フィッシャー博士の研究グループが、執念で遺伝子治療を初めて成功(ただし11人中の2人には副作用白血病が発生)させる。実にフリードマンの遺伝子治療のコンセプトから28年経過していた。批判はあるが、オプジーボにも欠点はある。実に勇敢なチャレンジであり、現在のiPS 治療も細胞内遺伝子導入であり、遺伝子治療の一種である。日本人では林崎理研の林崎さん(今は理化学研究所予防医療・診断技術開発プログラム プログラムディレクター;なぜ?京大の森さんにとってもらいたい生理学医学賞だが、エンドセリンの眞崎グループとして(なぜ後藤先生でないかは後で知ったので、記載する)も名前が出ている。このグループの1988年のNature論文著者はスターの勢揃いで、中には知り合いもいる。柳沢正史(テキサス大学教授 実質的リーダー)、栗原裕基(東京大学教授)、木村定雄(千葉大学教授)、三井洋司( 徳島文理大学香川薬学部教授)、後藤勝年(JSTイノベーション筑波 実質的な管理者 去年亡くなっていましたご冥福をお祈りいたします。2017年12月16日)、矢崎義雄(元国立国際医療センター総長・元国立病院機構理事長)。残念ながら創薬は日本企業の熱は続かず、ロッシュからベンチャーに開発が移って20年ほどで肺高血圧拮抗薬の開発承認なった。驚くのは論文を出すまで一年かかっていないこと。



予想少数派の宮坂先生は分野が違うが、こういうのがどんどん出てくる力が日本には眠っている。


林崎先生の業績
『林崎領域長が世界中の研究者に呼びかけて組織した、のべ21か国以上から成るFANTOM(Functional Annotation of Mammalian Genome)国際コンソーシアムによってアノテーション(遺伝子の機能注釈づけ)されました。その結果、大量のノンコーディングRNA(ncRNA:タンパク質をコードしていないRNA)を発見しました。それまでは、ごく限られた機能を持っているリボゾームRNAやトランスファーRNAなど100個ほどしか知られていなかったncRNAが、実はRNAの大半を占めていることを明らかにし、それらの機能はさまざまで、遺伝子発現制御や翻訳制御などを含む遺伝子発現システムの中核的役割をしていることが判明しました。2006年のノーベル医学生理学賞であるFire博士、Mello博士のRNA干渉も、これらのncRNAのさまざまな機能の一部です。これは、従来考えられていた遺伝子による生体メカニズムの常識を覆す業績となりました。』カロリンスカ研究所Honorary Doctor of Medicine受賞時解説より


近い将来本当に人類に貢献するのは、計算科学だろうと思う。計算機開発にとどまらない数学だからノーベル賞は取れないだろうと思うが、私は2040年までに人類史の前半が終わると考えている。人間史の原点、資源食糧の確保が第一だった自然史が優勢の人類史は終わり、情報と計算能力の差が結局資源と食糧を確保する為の競争力の差となって人類史を改変する。天才スティーブン・ウルフラム(Stephen Wolfram、1959年8月29日 - )は英国人(学部卒業後はアメリカで進学)の理論物理学者で、米ウルフラム・リサーチ社を創業し現在も最高経営責任者である。

A New Kind of Science (Wolfram Media Inc., 2002年)読んでみようかな。


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