内閣府などによると、《樹脂は加工が容易だが強度がネックだった。だが今回、複数の樹脂を組み合わせ、特殊な樹脂を使うことで、高い強度が実現された。
主要な部分まで樹脂を使った自動車は世界初。軽量化によるエネルギー効率の高い電気自動車製造が期待されている。》
伊藤教授のお話も聞いたことがある。その頃は水和樹脂を目指していたが。そのころは研究資金に苦労していたが、今は研究費が二桁違う。さすが自動車産業。
《車の開発を進めている東京大学の伊藤耕三教授は「自動車の重さが半分になれば燃料も半分でいい。開発した樹脂やプラスチックが普及すれば、自然環境に対して絶大な効果が期待できる。課題はコストで、量産化するなどして乗り越えていきたい」と話していました。》
本発表は、東レ・カーボンマジック株式会社(以下、「東レ・カーボンマジック」)が内閣府 総合科学技術・イノベーション会議が主導する革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)の1つである「超薄膜化・強靭化『しなやかなタフポリマー』の実現」(伊藤 耕三 プログラム・マネージャー、以下「本プログラム」)の一環として取り組んだ成果です。
自動車を始めとする輸送機器は、電動化や安全性向上など重量増加を伴う進化の過程にあり、車体を中心とした構成部品の軽量化が緊急かつ重要な命題となっています。
本研究開発では、本プログラムによって創出された「しなやかなタフポリマー」材料群の特質を把握した上で、自動車への効果的な適用部位を探索し、具体的な適用方法を検討するとともに、将来の実用化に向けて、その原理や手法を分かりやすく説明するための車両コンセプトを構築しました。
スタイリングデザインは、しなやかさとタフさの両方をイメージさせ、オール樹脂のクルマだからこそ成しえる未来的なデザインを目指し、一体感のある卵型キャビンと独立したフロントホイールカバー、大きな窓エリア、大開口ドアなどが外観上の大きな特徴となっています。車室内も同様のコンセプトを持ち、将来の自動運転化を見据えたモニタリングシステムやステアリングシステム、1+2座席の3名乗車としました。
このデザインを成立させ、かつ軽量性・機能性に富んだ車体の構築には、「しなやかなタフポリマー」を含む樹脂材料を炭素繊維で強化した複合材を多用しました。ボディを兼ねるモノコックフレームは、外皮部分とプラットフォームに加え隔壁を一体成形し、高強度・剛性と軽量性を両立しました。
また、サスペンションやホイールにも積極的に開発材料を適用し、主要な構成部品の軽量化を達成しています。特にフロントには、サスペンションアームを兼ねたCFRPリーフスプリングを採用することにより、新しいサスペンションのシステムを構築することができました。リアサスペンションに採用したCFRPコイルスプリングとともに、複合材に柔軟性と強靭性が付与されたことで成立した部品群の中でも象徴的なものです。
自動車の衝突安全対策にも当該材料を活用しています。前後および側面に配された衝撃吸収構造体やバンパービーム・モノコック構造ドアなどに適用し機能向上を果たしました。
さらに開発材料が適用された透明窓やタイヤは、従来よりも薄肉化されており、車両全体の大幅な軽量化に貢献しています。
今回の“I toP”により、「しなやかなタフポリマー」が持つ特質が、自動車を始めとした輸送機器の性能・機能向上に大きく貢献する可能性を見いだすことができました。また同様の課題や背景を有する一般産業用途・スポーツ器具などにおいても適用の効果が見込まれることから、自動車以外の分野への波及や近い将来の実用化が期待されます。
なお本研究は、東京大学の伊藤 耕三 教授、東レ株式会社、三菱ケミカル株式会社、住友化学株式会社、AGC株式会社、株式会社ブリヂストンの協力を得て行いました。
本成果は、以下の事業・研究プロジェクトによって得られました。
内閣府 革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)
欧米人の目で見た国際競争ランキング
【ロンドン時事】世界の政財界トップが集まる「ダボス会議」を主催するスイスのシンクタンク「世界経済フォーラム」は17日、2018年の国際競争力ランキングを発表した。
日本の総合順位は140カ国・地域中で5位で、前年の9位から上昇し、過去最高となった。インフラの質や健康寿命などが高く評価された。一方で、人材の技能向上や労働市場の多様性、起業のしやすさなどが課題とされた。
首位は米国(前年2位)。2位はシンガポール(同3位)で、3位ドイツ(同5位)、4位スイス(同1位)と続いた。東アジアでは、香港が7位、韓国15位、中国28位。
日本は、特許申請の多さや研究開発投資も高得点を獲得。しかし、起業にかかる費用や期間について評価が低かったほか、デジタル技術者の数や高度技能労働者の雇いやすさ、女性の労働参加などについても課題が残った。 </strong>
主要な部分まで樹脂を使った自動車は世界初。軽量化によるエネルギー効率の高い電気自動車製造が期待されている。》
伊藤教授のお話も聞いたことがある。その頃は水和樹脂を目指していたが。そのころは研究資金に苦労していたが、今は研究費が二桁違う。さすが自動車産業。
《車の開発を進めている東京大学の伊藤耕三教授は「自動車の重さが半分になれば燃料も半分でいい。開発した樹脂やプラスチックが普及すれば、自然環境に対して絶大な効果が期待できる。課題はコストで、量産化するなどして乗り越えていきたい」と話していました。》
本発表は、東レ・カーボンマジック株式会社(以下、「東レ・カーボンマジック」)が内閣府 総合科学技術・イノベーション会議が主導する革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)の1つである「超薄膜化・強靭化『しなやかなタフポリマー』の実現」(伊藤 耕三 プログラム・マネージャー、以下「本プログラム」)の一環として取り組んだ成果です。
自動車を始めとする輸送機器は、電動化や安全性向上など重量増加を伴う進化の過程にあり、車体を中心とした構成部品の軽量化が緊急かつ重要な命題となっています。
本研究開発では、本プログラムによって創出された「しなやかなタフポリマー」材料群の特質を把握した上で、自動車への効果的な適用部位を探索し、具体的な適用方法を検討するとともに、将来の実用化に向けて、その原理や手法を分かりやすく説明するための車両コンセプトを構築しました。
スタイリングデザインは、しなやかさとタフさの両方をイメージさせ、オール樹脂のクルマだからこそ成しえる未来的なデザインを目指し、一体感のある卵型キャビンと独立したフロントホイールカバー、大きな窓エリア、大開口ドアなどが外観上の大きな特徴となっています。車室内も同様のコンセプトを持ち、将来の自動運転化を見据えたモニタリングシステムやステアリングシステム、1+2座席の3名乗車としました。
このデザインを成立させ、かつ軽量性・機能性に富んだ車体の構築には、「しなやかなタフポリマー」を含む樹脂材料を炭素繊維で強化した複合材を多用しました。ボディを兼ねるモノコックフレームは、外皮部分とプラットフォームに加え隔壁を一体成形し、高強度・剛性と軽量性を両立しました。
また、サスペンションやホイールにも積極的に開発材料を適用し、主要な構成部品の軽量化を達成しています。特にフロントには、サスペンションアームを兼ねたCFRPリーフスプリングを採用することにより、新しいサスペンションのシステムを構築することができました。リアサスペンションに採用したCFRPコイルスプリングとともに、複合材に柔軟性と強靭性が付与されたことで成立した部品群の中でも象徴的なものです。
自動車の衝突安全対策にも当該材料を活用しています。前後および側面に配された衝撃吸収構造体やバンパービーム・モノコック構造ドアなどに適用し機能向上を果たしました。
さらに開発材料が適用された透明窓やタイヤは、従来よりも薄肉化されており、車両全体の大幅な軽量化に貢献しています。
今回の“I toP”により、「しなやかなタフポリマー」が持つ特質が、自動車を始めとした輸送機器の性能・機能向上に大きく貢献する可能性を見いだすことができました。また同様の課題や背景を有する一般産業用途・スポーツ器具などにおいても適用の効果が見込まれることから、自動車以外の分野への波及や近い将来の実用化が期待されます。
なお本研究は、東京大学の伊藤 耕三 教授、東レ株式会社、三菱ケミカル株式会社、住友化学株式会社、AGC株式会社、株式会社ブリヂストンの協力を得て行いました。
本成果は、以下の事業・研究プロジェクトによって得られました。
内閣府 革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)
欧米人の目で見た国際競争ランキング
【ロンドン時事】世界の政財界トップが集まる「ダボス会議」を主催するスイスのシンクタンク「世界経済フォーラム」は17日、2018年の国際競争力ランキングを発表した。
日本の総合順位は140カ国・地域中で5位で、前年の9位から上昇し、過去最高となった。インフラの質や健康寿命などが高く評価された。一方で、人材の技能向上や労働市場の多様性、起業のしやすさなどが課題とされた。
首位は米国(前年2位)。2位はシンガポール(同3位)で、3位ドイツ(同5位)、4位スイス(同1位)と続いた。東アジアでは、香港が7位、韓国15位、中国28位。
日本は、特許申請の多さや研究開発投資も高得点を獲得。しかし、起業にかかる費用や期間について評価が低かったほか、デジタル技術者の数や高度技能労働者の雇いやすさ、女性の労働参加などについても課題が残った。 </strong>