今回の空母2隻の派遣には60機以上の航空機やミサイル巡洋艦、駆逐艦も同行しており、これはまるで、米政府は同地域におけるあらゆる影響力を中国政府に対して譲り渡すことはないと宣言しているかのようだ。
一方、中国政府は米軍の存在について、地域の不安定化をもたらすと指摘。中国外務省広報官は「域外の一部の国が、大規模な軍事活動のために数千マイルも移動して南シナ海を訪れて、武力を誇示することは、南シナ海の安定に影響を与える根本的な理由である」と述べた。
米太平洋軍統合情報センターの元責任者、カール・シュスター氏は空母を2隻派遣するのは、少なくとも今のところは、米海軍だけだという。
中国が保有する稼働している空母は1隻のみで、2隻目の就役に向けて動いている。しかし、米空母2隻ほどの航空機の搭載能力はない。さらに2隻は、3隻目の空母「セオドア・ルーズベルト」とフィリピン海で演習を終えたばかりだった。
シュスター氏は、中国軍と米軍との間にある軍事力の差は明白であり、中国や地域にとって、軍事的、地政学的なメッセージとなると指摘した。
一方、中国は米空母について、「張り子のトラ」と指摘。中国政府は南シナ海での立ち位置を守るための十分以上の火力を保持しているとしている。
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