公開メモ DXM 1977 ヒストリエ

切り取りダイジェストは再掲。新記事はたまに再開。裏表紙書きは過去記事の余白リサイクル。

市場のリスクコスト

2021-11-18 07:21:00 | 経済指標(物流と金融)
そのうちに自分の投資の参考にしている自然金利の計算の仕方を公開してみようと思っているが、すでに世間にはいろんな自然金利がありどれを採用しても良い。世界経済はアメリカのスタンスで動いているので、自然金利と米国10年債金利との差が広がるか狭まるかでも、株式市場や企業行動のリスク選好性を計算することができる。

この指標で見ればFRBはバーナンキ議長時代までとは異なり、すでに市場主導権を持っていないことがわかる。いわば成り行きに任せに発言していることが手にとるようにわかる。自然金利と市場金利の差(仮にこれを市場のリスクコストと呼ぶ)が拡大する局面は投資や投機が控えられ、狭まる局面は強気の相場が続く。インフレ傾向の強かった時期は市場のリスクコストが低下していたし、やや市場金利の上昇している現在インフレはむしろ鎮静に向かっている。しかしFRBはインフレ圧の強い時には数値を無視して一時的と言うし、静まる傾向の現在はインフレ圧を警戒して利上げをスケジュールに入れ始める。常に当局者は後追いである。つまり彼らは本当の権力者ではないと言うことがばれている。


リスクの中立定義は不確実性です。不確実性にコストがかかるという事がすぐに飲み込めない人がサラリーマンに多い。例えばビールを砂漠で売れば500倍で売れるとしても、砂漠で人に出会う確率は低く、出会ってもお金を払ってくれるかどうかわからない。それでもビールを仕入れて砂漠を巡る商売人の不確実性のコストが下がらなければ商売を始めないだろうということは想像できるでしょう。これがリスクのコストです。参入の壁とも言い換え得る。サラリーマンは自分自身が商品だから参入を考えなくていい。ビールは運ばれてゆくものであり、自らお客様の渇き切った口に向かって歩き出すものではないのです。


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