百田尚樹さんの「海賊と呼ばれた男」を読みました。ちょっと前にブームになった本ですが、沈静化したらしく図書館の書架にありました。一言で言って多くの人にこの本を読んでほしいと思いました。特に企業経営者や、これからの世代を担う若い人たちに是非読んでほしいと思います。主人公の国岡商店の店主、国岡鐡造さんの時代を先取りして読む力、状況判断力と決断力、勇気、大胆さ、従業員との信頼関係、日本人としての誇り、独立心、強さ。これほどの企業経営者はいないのではないかと圧倒されました。そして、日本の戦前の軍事政権の愚策、あの戦争は石油をめぐる戦争だったということ。敗戦国日本には石油輸入がなかなか再開してもらえず、その前に旧海軍のタンクに残るわずかな原油をさらうことをGHQから命じられた日本企業の中で、唯一その辛い作業をやり遂げた国岡商店。戦後も欧米の石油会社と提携せず、民族企業として歩んだこと。イギリスに搾取されていたイランが、モサデク政権の元に立ち上げた国営の石油会社と契約し、イランから原油を買い付けることを決めて、日章丸というタンカーを極秘にイランに送った経緯は今回初めて知りましたが、すごいと思いました。こういう先人のおかげで現在の繁栄があるのだなと思いました。国岡商店のモデルは出光興産。主人公の店主国岡鐡造さんは、出光の創業者、出光佐三さんだということでした。物語は明治18年から昭和49年までの長きにわたります。出光を大企業に成長させた出光佐三さんは95歳まで長寿を全うされたようです。この作品は2016年に映画化され、主人公はまた岡田准一さんらしい。永遠の零も良かったけれど、これもすごい映画になるでしょうね。
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