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『ご先祖さまとのつきあい方』
一条真也著( 双葉新書 )
「こんなことをすれば、ご先祖さまに対して恥ずかしい」
「これをやってしまったら、子孫が困るかもしれない」
先日、密かに尊敬する一条真也さんから『ご先祖さまとのつきあい方』という著書が送られてきました。早速本書をひも解くと、該博な知識を駆使して先祖について詳しく考究し、隣人を大切にする熱いメッセージが数多く投げかけられていました。
ご先祖さまというと必ず家系図の存在について僕は深く考え込まざるをえません。僕の家はわかっているだけで19代続いているという歴史的な事実はとても荷が重いというのが正直な気持ちです。この本の中で家系図は『人間の心を癒したり、犯罪を抑止したりする一種の「文化装置」の一面がある』という指摘にとても共感しました。また、人が亡くなった時に不幸があったと言っている間は日本人は絶対に幸福になれないという一条さんの主張にとても学ぶべき事があります。自分の半生を振り返ってみると先祖と子孫というのは、とても重要なキーワードです。小さな頃から親族に長男としての自覚と責任のようなものを口が酸っぱくなるほどいわれ続けてきましたから…。一条さんのどの著書もみな、日本人としての『きちんとした当たり前の生き方』を平易な文章で説明し、ガイダンスしてくれている点が卓越していると思います。日本の社会が病理的な様相を呈している中で少しでも健康で幸せな世の中にしたい、という熱い想いが本の中に満ち溢れていて必読に値します。実業家でありながら、真の知識人として心から尊敬できる方です。とてつもないスケールで知を探求する大人(たいじん)と呼べる方だと思います。今年知り会えただけでも奇跡のような出来事です。人生に感謝ですね。
「死は決して不幸な出来事ではありません。死ぬとは人生を卒業することであり、葬儀とは人生の卒業式です」一条真也