東京商工リサーチ沖縄支店は7月28日、2022年度の県内企業売上高ランキング(22年4月期~23年3月期)を発表した。
上位100社の売上高合計は前年度比9・4%増の2兆3021億6100万円となり、3年ぶりに増加に転じ、過去2番目の高さとなった。
単純比較はできないが、過去最高の19年度に集計対象だった沖縄徳洲会の売上高(当時)を差し引くと、19年を上回る水準。コロナ禍の行動制限が緩和され、観光や消費の需要が回復したほか、販売価格の上昇などが影響した。(謝花史哲)
トップは3年ぶりに沖縄電力だった。2133億8300万円で前期比27・0%増加。上昇する火力燃料費が電気料金に反映されたほか、コロナの影響緩和による需要増もあった。
2位はサンエーで同4・3%増の2057億5100万円。3位はイオン琉球で同3・5%増の920億6300万円だった。
それぞれ大型店の改装や新規開店などのほか、外出機会の増加で外食や衣料品などの販売が伸びた。
9位の沖縄トヨタ自動車は同2・3倍の421億6800万円で初めて上位10位に入った。沖縄トヨペット、トヨタカローラ沖縄、ネッツトヨタ沖縄の自動車部門を引き継いだことで大幅増となり、増収率ランキングでトップとなった。
上位10社の合計は前年度比929億2200万円増え9351億8200万円。全体に占める構成比は40・6%で同0・6ポイント増加した。
100億円企業は前年度から6社増えて77社となった。増収企業は同20社増の76社となった。
東京商工リサーチ沖縄支店の担当者は「コロナからの景気回復が追い風になっている。ただ建築単価が上がり、人手不足が顕著で、需要を取り損ねることもあり得る。読みづらい部分はあるが、今後極端に下がることはないだろう」と見通した。
売上高ランキングは銀行(信用金庫を含む)や保険業は除外している。