中城村教育委員会は23日、世界遺産の中城城跡で新たに確認された14世紀後半に造られたとみられる城壁の石積みを報道陣に公開した。別の石積みで覆われていたが、昨年10月から実施中の整備工事で現れた。石積みは米国のペリー提督らが1853年に訪れた調査風景にも描かれている。村教委によると、14世紀の石積みが大規模に保存のいい状態で残っているのは珍しいという。
新たな石積みは一の郭北西の角で確認された。加工した石灰岩を積み上げる14世紀代の「布積(ぬのづ)み」技法で造られ、高さ約5.2メートル、幅約3.5メートル。ペリー提督らが訪れた風景の絵に描かれた通路と壁の形状が同じだったという。
今回の石積みは、15メートル北東に離れた地点で2017年度に確認された石積みの延長部分と考えられている。村教委は当時、その石積みを14世紀前半に積まれた可能性があるとみていたがその後、専門家の意見などを基に14世紀後半に積まれたとみられると修正している。