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棹と胴が現存する最古の三線、沖縄県立博物館に寄贈 約200年前に制作 奄美大島出身の島岡さん、復帰50年に合わせ
沖縄県立博物館・美術館は24日、棹(さお)と胴の両方が現存する最古の三線「直富主(なおとみしゅ)の真壁型(まかべがた) 附胴(つけたりどう) 胴銘『道乙酉(どうきのととり) 渡慶次作』」がこのほど、同館に寄贈されたと発表した。三線は、胴内部に「道乙酉 渡慶次作」と墨書されていることから、道光5年(1825年)の制作とみられ、胴の銘書きでは最古という。神奈川県在住の島岡稔さん(81)が、沖縄の日本復帰50年の節目に合わせて寄贈した。
「直富主の真壁型」は、徳之島伊仙町阿権村の有力者であった尚(たかし)家(後に木戸家に改名)当主の直富主が、首里で籾(もみ)30俵で求めたとされる。1968年、6代目当主の木戸直富氏が、親戚にあたる稔さんの父・真行氏に贈った。その際、胴の皮が破れ、銘が見えていたため、真行氏が当時の琉球政府文化財保護委員会に問い合わせ、制作された年が分かった。以来、真行さん、稔さんが大切に取り扱ってきた。
稔さんは「両親は徳之島出身で、私は奄美大島出身。沖縄が復帰する19年前、奄美が復帰するとき、私は小学6年生だった。おやじの後について復帰運動にも参加するなど、復帰は印象深いできごとだった。沖縄の復帰の節目に、(三線を)沖縄に『返す』ことができて良かった」と目を細めた。
三線は30日から、同館常設展示室で展示される。
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