個別指導塾 ONE-S(ワンズ)のブログ

堺市上野芝にある個別指導塾です。進学から補習、不登校の子どもの学習サポートなど、さまざまな子どものニーズにこたえます

便利になっても大切なものは変わらず

2017-09-02 11:37:57 | 教室から
こんにちは。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。

以前、中学生と話をしていたときに、その子が「住所わからへんねん」と言ってきました。私は何のことかわからずに「どこの住所? 塾の住所か?」と尋ねたところ、「ううん、家の住所」と返ってきました。

「マジか!」と言う以外には言葉が出なかったほど驚きましたが、後日知り合いの塾の先生や学校の先生にその話をすると、「今は、住所くらい知らん子は、けこういるよ」と言ったっことにさらに衝撃を受けました。

確かに、スマホの普及により、年賀状などのはがきや手紙を書くことが一気に減り、自宅の住所を書く機会は失われていっています。LINEのIDは知っていても、住所は知らないという子どもが増えてきているのですね。

これが電話番号になると、さらに少なくなります。固定電話を使わない家庭も増えていますし、なにより携帯電話に登録してあるので、わざわざ覚えなくても電話はできますからね。

必要のないものは覚えなくて、これから必要なものだけ覚えていくというのは、ある意味合理的な考え方だとは思いますが、素直に「このままでいいだろう」と納得できない自分がいます。

それほど遠くない未来に、住所や電話番号、その他もろもろの情報を覚えなくてもいい時代がやってくるでしょう。だからといって、自分の住所を覚えなくていいというのは別の次元の話だと思います。不思議なのは住所があるというのを知った時に、「僕の住んでいる家の住所はなんなんだろう?」という疑問や関心をなぜ持たないのかというところです。どこか、いろんなものに対して無関心になってきている感じがします。家の住所、家族の名前、家族の誕生日や年齢(あっ、これは私もあやしいです(笑))など、ちゃんと知っている中学生はどれくらいいるでしょうか?

知り合いの塾の先生の生徒の中には、「そんなんは、テストに出ないから覚えなくてもええねん」と言う子もいたそうです。こうなると、もうむちゃくちゃですね。

自分についての情報はできるだけ知っておくべきです。自分が何者なのかをしっかりと理解することが生きていくなかで、いろんなことを判断するときに必要だからです。また、他人のことを知ることなしで、いい人間関係を築いていくことができません。毎日顔を合わせている家族であっても、お互いを知ろうとしなければ何を考えているのかわからなくなり、ときに関係はギクシャクします。それぞれが無関心になってしまうと、家族はバラバラになってしまいます。いつでも会える家族だから話をしなくてもいいのではなく、家族や親友など自分にとって大切な人だからこそ、もっとよく知ることが大事なんです。関心を持って、もっと知ろう、もっと知りたいと思うのは、その人を大切にすることなんです。自分のことももっと知ろうというのは、自分を大切にすることなんです。

ですから、「後醍醐天皇」を覚えるよりも「自分の家の住所」を覚えよう。
「酸化銀の化学式」を覚えるよりも「家族の誕生日」を覚えましょう。

テストに出るものなんて、それからでも十分間に合いますからね。

ONE-SのHP




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