オートバイで旅して観たモノの記録

 Ôtobai de tabi site mita mono no kiroku.

上北山村の奥地へ ③

2019年04月26日 | 探検


 坂本ダムを過ぎて,さらに奥へと苔のむした道を進んでいく.これでも一応,国道と名の付く道路に違いはないけれど・・・.それにしても苔の緑がまた美しい.ライムグリーンでモスグリーンの道を走るのも悪くない.



 そして,湖は青色でも水色でもない,表現に困るほどの綺麗な色を呈していた.波風ひとつ立たない湖面は一部,鏡面となって湖畔の木々を反射していた.



 しばらくすると,出合橋が現われる.この辺りは,川の支流同士が合流するところであり,出合と名付けられたようだ.そして,ここにも,かつては集落があったそうだ.今となっては,集落は湖の底に沈んでしまって,当時を偲ぶよすがもない.



 出合橋の先はT字路になっている.右側は,三重県尾鷲市へ通ずる国道で,左側はダム開発によって,水没した集落の人達が移転した住居の跡地へと通ずる道だ.ここは,2005年の東の川簡易郵便局の廃止をもって,完全に無人地帯となっているようだ.



 出合橋を左折していくと,通行禁止の板が立っているつり橋がある.西ノ谷の吊り橋と呼ばれいている様だ.何をもって通行禁止なのか分からないが,橋を支える部材が,焦げ茶色に錆びついてしまっている.



 オートバイから降りて,ひとまず橋の前に立ってみたが,とても渡ってみようと思う気にはなれなかった.近年の風水害に耐えているので,作りはしっかりとしたものであるようだ.このつり橋を最後に渡った人は誰で,今は何をしているのだろうか.


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