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南伊勢町側から走行して,古和峠に無事に辿り着くことができた.峠は切り通しとなっているが,展望もなくて,何となく不気味な雰囲気が漂っている.オートバイから降りても,暑さが辛いし,アブのような虫がオートバイの周りをひっきりなしに旋回していた.そんなわけで,大紀町側へと逃げるようにして,下って行くことにした.
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古和峠の北側は,序盤こそ南伊勢町側と同じような悪路が続いていた.しかし,山を下って行くに従って,幅員は狭いものの,路面状況は良好になっていく.
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無事に走行できそうだという安堵感もあって,きれいに林立する背の高い木々の間を,颯爽と駆け抜けていくのだった.南伊勢町側と比べて,大紀町側は,とても走行しやすく感じた.峠を境にして,道路状況がこれほど様変わりする道も珍しいかもしれない.
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古和峠以北は良好な路面状況もあって,終点まではあっという間の出来事だった.一年振りの走行とはいえ,険道であることには変わりなかった.もうこの道は今回で走り納めかもしれない.そうは思っていても,寒くなる前に再訪している自分の姿が,ありありと思い浮かんだ.古和峠には,ライダーを引き寄せる ナニカ があるのかもしれない.
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