
和束町の桜スポットは茶畑があるところ全てだけど,唯一,例外の場所がある.和束川にかかる祝橋の桜並木の道だ.今年も祝橋の桜を愛でようと,和束町の私道をオートバイで進んでいく.

ところが,今年は祝橋が絶賛工事中で自動車などの通行が禁止となっていた.仕方がないので,オートバイを停めて徒歩で桜並木の道を歩くことにした.祝橋の桜は満開で,美しく咲き乱れていた.

晴れた日中にも関わらず,祝橋には誰もいなかった.ここはまさに桜のトンネルといった感じで,桜に包まれながら散策することができる.ほのかな桜の香りがまた,とても心地よかった.

和束川のせせらぎをBGMに桜を鑑賞したり,ああでもないこうでもないと桜の写真を撮ったりして,静かなで平和な時間を過ごす.そして,祝橋の桜は風が吹くと枝ごと大きく揺れて,桜も人間とおなじで強く生きていることに改めて気づく.

さて,桜も十分に堪能できたことだし,そろそろ祝橋を後にしようと桜に別れを告げていると,外国人観光客2名がやってきた.帰り支度をしていると,かたことの日本語で話しかけられたので少々驚いた.

何を話しかけられたと言えば,ただ時刻を教えてほしいとのことだった.なんでもスマートフォンのバッテリーが切れてしまったらしい.少々拍子抜けしたが,和束町で珍しく外国人観光客を見た気がする.コロナ禍の終焉を祝橋の袂で垣間見た瞬間だった.
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