笠間峠は奈良県の室生と三重県の名張の境界にある.奈良・三重r781という3桁県道が、名張から西へ奈良県天理の手前まで東西につながっている.笠間峠は険道として知られているが、道が酷いのは名張側だけだ.
室生ダムでトイレ休憩し、やまなみロードを経由してr781を東へ進むと、あっという間の内に笠間峠にたどり着く.奈良側は至って普通の3桁県道という感じだった.ところが、笠間峠を名張側へ下ると、道はすぐにとても狭く、深いわだちのできた道路に切り替わる.
深い轍のできた道は峠から数百メートル程度で終わるが、オートバイを停めて降りるには不整地すぎて、残念ながら写真はない.とは言え、その後も立派な険道が続く.やたらと落ち葉が多いし、倒れかかった樹木に危機感を覚える.
道が狭いうえに堆積物も多く、ガードレールはほとんどないので、走行には細心の注意を払う必要がある.うわさには聞いていたけれど、ほとんど整備がされていないと言うのは事実であるようだ.当然ながら、1台の車両ともすれ違うことはなかった.
自動車での通行は、軽トラックでないと厳しいくらいの幅と路面状況なので、今では物好きなライダー以外は誰も通らない道になっているのかもれない.それに少し南に大阪と三重をつなぐR165という国道があるので、なおさらのことだと思う.
そして、道路は日中でも太陽の光が樹木に遮られて、総じて薄暗いのが印象的でもあった.関西に来てから6年が過ぎようとしているが、身近にこのような険道があるとは思いもしなかった.自宅から一番近い険道かもしれない.
三重r781も終点に近づいてくると、ベンチのある休憩場所などを散見するが、どれもかなり劣化しているように見えた.途中に旧笠間峠を表示する看板があったが、昔は街道としての役目を果たしていたのかもしれない.
三重r781を走り終えると、眩しいほどの冬晴れの空に名張市の町並みを一望することができた.
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