大下容子ワイドスクランブルで、オードリーヘップバーンを取り上げていました。まだ幼いと言っていい子供時代に、両親は離婚したのだそうです。父親に棄てられたという思いが強くトラウマになっていた。女優で超有名人として売れたのだが、結婚し、子どもにも恵まれた。自分の子ども時代の寂しさから、どうしても子供と共に生きたかった。すっぱり女優は引退した。
息子がインタビューに答えていました。子どものために生きてくれました。
世界大戦で、爆撃から逃げまとった。その恐怖、空腹。戦いが終わってユニセフから貰ったチョコレートがどんなにうれしかったか、その思いが彼女をユニセフに引き込んだ。子供が空爆で命を落とすなんて!空腹で命を落とすなんて!すべてをなげうって、各地に飛んで運動に没頭した。
テレビ画面には、美しい彼女が写り、、自分の顔などに手間をかけることもしない、ボランティアに打ち込み、貧しい子供たちを抱く素顔のたくましくも尊い顔が交互に映った。その化粧気もない、顔は、普通の意味の美しさはないかもしれないが、見事に子供たちの中心になっていました。
無理が寿命を縮めたこともあるだろうか、もうかなり前に亡くなりましたね。
今ウクライナへのロシヤ侵攻。もしも彼女が生きていたら・・・と長男の方に訊いたら、きっと悲しみ、そして怒るだろう、尋常でない勢いで・・・と答えていました。
かなり前の徹子の部屋でだったと思います。同じユニセフの親善大使で顔見知りだったのでしょうか、徹子さんが話していらっしゃるのを聞いたことがあります。確か、大きな宝石の付いた指輪を前に、女優さんのだれに似合うかなどの話になっていたのだと思います。その日のゲストが「ヘップバーンさんは?」と言ったのです。間をおかず徹子さん。
「彼女は指輪なんてしません。あの方の手は、大きくて、節くれだって、荒れていて、でも本人は少しもそれを気にしないで、指輪の一つも持っていないのではないかしら」と。
華やかな女優生活も知った方が、そこまでユニセフに協力して、自分をささげたのですね。
それを知ってから私はますますファンになったのでした。
こんな手こそが美しいのかもしれません。