10月21日、朝日新聞夕刊に、森鴎外が取り上げられていました。学生時代一応専攻は国文学だったけれど、鴎外はあまり読んだことのない私です。
この記事には、鴎外の好物、食べ物に対する潔癖症が書かれていました。興味がありましたので記事を切り抜いていましたので、ご紹介します。
先ず、潔癖症から。
「マヨネーズのようなものは食べないほうがいい。ドロドロしたものほど、人の手がかかっているからそれだけ不潔である」(次女 小堀杏奴)
果物も生のままでは食べなかった。梅、杏、水蜜桃、天津桃、を甘く煮たものが食卓に出た。(長女 森 茉莉)
鴎外は本名、森 林太郎。陸軍の軍医。ドイツに留学したこともあった。そこでの好物は焼き芋
「焼いてあるからばい菌は死んで、これくらい安くて、甘いものはない」(鴎外に仕えた人)
「厳密な潔癖症が妥協を許さない。細菌に対する異常なまでの恐怖心がある」(嵐山 光三郎)
「子供に生水を飲ませなかったほど、潔癖症だった」(郷土史家 山岡浩二)
鴎外の好物
刺身の醤油煮・・・生では食べない。食卓で醤油・みりん・酒で整えただし汁にくぐらせて食べた。さながら魚のしゃぶしゃぶ。
まんじゅうのお茶漬け
何の変哲もないお茶づけに見えるが、ご飯の上にあんこ入りのまんじゅうが鎮座している。
この鴎外の記事を読んでいて、父親を思い浮かべました。
甘党でした。酒はたしなみませんでした。好物は甘い甘いおはぎ(牡丹餅)でした。父の誕生日は、畑で採った小豆と田圃で作ったもち米と、母がどうにか手に入れてきた砂糖とで、おはぎ(牡丹餅)を作ったものでした。お茶はかけませんでしたね。歯痛で機嫌の悪い日もあった父で、特別に炊いたやわらかいご飯の上に牡丹餅を置いて、白ご飯まで餡が付くように抑えるようにして、ご満悦で食べていました。
わが家のしゃぶしゃぶ。
いつも行くスーパーに、2・3年前から並び始めた、新顔のお菜があります。
鰤のしゃぶしゃぶです。お刺身より少し薄めに切ったぶりが、ポン酢の小さなパックとセットで売っています。鴎外と同じようにだしを沸き立たせ、野菜を足して、ぶりをしゃぶしゃぶ。ポン酢でいただきます。ぶりが高いのが少々気に入りませんが、美味しいです。