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風が
黙る
海が
黙る
山が
黙る
空が
黙る
ああ
抱きしめて欲しい
その時
世界が
星のない夜空になる
その時
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↓:抱きし . . . 本文を読む
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見知らぬ
えんぴつが
1本
落ちている
ひとけずり
ひとけずり
ナイフで
たんねんに
けずられた顔
ころりと
青いじゅうたんの上で
寝ころんでいる
ポケットにでも
いれられていたのか
なんだかまだ
. . . 本文を読む
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日曜日の
はれぼったい目を
冷やしてくれるように
降りしきる雨の中
わたしは
教会へと歩く
今日もまた
遅刻だから
気楽なものだ
けれど
灰色の風景に飾られた
古い十字 . . . 本文を読む
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過去のわたしが
未来に向かって
話しかけると
未来は
色づきはじめる
でも
未来が
過去のわたしに向かって
話しかけると
未来は
色褪せてしまう
忘れ去られた
花瓶の
薔薇のように
. . . 本文を読む
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道の向こうを
歩いてゆく
見知らぬ人のように
時が行く
一秒一秒
コツコツと
無表情に
時の彼方に
何があるのか
知らないのだ
時自身さえも
☆★☆★ ☆★☆★ ☆★☆★ ☆★☆ . . . 本文を読む
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ひっそりと語りかけてくれる
一輪のすみれの花に向かって
わたしは祈った
木々の間を笑いながら翔けてゆく
風にむかって
わたしは祈った
やさしい光が目にしみる
夕焼け空に向かって
わたしは祈った
銀の鈴を鳴らしつづける
. . . 本文を読む
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やさしい光の水になって
流れたい
あなたの手の中に
銀の音の星になって
流れたい
あなたの手の中に
若葉の匂いの雲になって
流れたい
あなたの手の中に
けれど
わたしは
つめたく
からからに
かわいた砂のよう
. . . 本文を読む