2022年11月6日礼拝メッセージ 要旨
■『神様からのプレゼント-精錬を経た純粋な信仰』(第一ペテロ書講解説教第10回)
■聖書箇所:第一ペテロ1:6~7
■中心聖句:第一ペテロ1:7 試練で試されたあなたがたの信仰は、火で精錬されてもなお朽ちていく金よりも高価であり、イエス・キリストが現れるとき、賞賛と栄光と誉れをもたらします。
・歴史上、古くから知られ、用いられた金属。光り輝く黄金色。劣化しない。希少価値。と言えば?
・金(きん)ですね!
→画像① ツタンカーメンの黄金のマスク(紀元前1300年頃在位)
・今日は、金に関係のある話。
・古くはメソポタミア、エジプト両文明では紀元前3000年頃の金の飾り物が発掘されている。
・金鉱石として産出。不純物を含む。・炭火の灼熱で精錬することにより混合物を除去。
・こうして得られた純粋な金、純金と呼ばれる。等級の低い金とは区別されている。
・価値ある金!その金よりもすばらしいもの、について!
◇聖書箇所をお読みください。
・:6 そういうわけで、あなたがたは大いに喜んでいます。今しばらくの間、様々な試練の中で悲しまなければならないのですが、 ・:7 試練で試されたあなたがたの信仰は、火で精錬されてもなお朽ちていく金よりも高価であり、イエス・キリストが現れるとき、賞賛と栄光と誉れをもたらします。
1.試練は悲しいものですが、信仰を精錬し、純粋なものとします。
・聖書箇所の解説を。
・「試練で試されたあなたがたの信仰」
→欄外 直訳 「あなたがたの信仰の試練」
→“試練”は“精錬”とも訳せる。(〈ギ〉ドキミオン 名詞形)
(同節 「火で精錬されてもなお朽ちていく金よりも…」 〈ギ〉ドキマゾー 動詞)
→「あなたがたの信仰の“精錬”」 あるいは、「あなたがたの信仰の“精錬物”」
→新改訳2017 「試練で試された信仰」
→試訳 「精錬され、純粋なものとされた信仰」! (※参考 金の精錬の話)
・私たちは皆、試練の中を通らなければならない。
・そして試練の中にあるとき、悲しまなければならない。(もちろん、変わりなく喜びもあるのだが)
・しかし、試練は精錬する。純粋なものとする。
・私たちの信仰は混ざり物が入っている。
・混ざり物が除去される必要がある。
・そのために用いられるが、試練!
・信仰は、試練を通し、精錬され、純粋にされるのです!
・:7 試練で試されたあなたがたの信仰は、火で精錬されてもなお朽ちていく金よりも高価であり、イエス・キリストが現れるとき、賞賛と栄光と誉れをもたらします。
2.精錬された純粋な信仰は、(物質で言えば)“金”よりも価値があり、(信仰面で言えば)神様から称賛を受けられるほど尊いものなのです。
(あ)金よりも高価、尊い、貴重!
・金は物質界の王様。
・特に、精錬され、純粋なものとされた金、純金は物質界の王の王!
・しかし、その純金も、朽ちていく。物質は過ぎ去る!→第二ペテ3:10
・精錬された純粋な信仰は金よりも価値がある!!過ぎ去るものではないから!
・第一コリ13:13 こういうわけで、いつまでも残るのは信仰と希望と愛、これら三つです。その中で一番すぐれているのは愛です。
(い)やがての日、神からの称賛と栄光と誉れをもたらす!
・※言語的な解釈上では、「神から信仰者への称賛」とも、「信仰者から神への称賛」とも取れる。グルーデム師は、文脈から前者の可能性が高いとする。内田和彦師は両方とも含まれると。
・ここでは、神から信仰者への称賛、栄光、誉れ、と受け止める。
・神が信仰者を賞賛してくださるとは驚くべきことではないでしょうか。
・理にかなったことであるのも確か。
(あ)人の創造の目的にかなっている。
・詩篇8:5 あなたは、人を御使いより、わずかに欠けがあるものとし、これに栄光と誉れの冠をかぶらせてくださいました。
〔・しかし、罪による堕落。ローマ3:23 すべての人は罪を犯して、神の栄光を受けることができず、 ・神による解決。ローマ3:24 神の恵みにより、キリスト・イエスによる贖いを通して、価なしに義と認められるからです。 ・人の応答。ローマ3:25 神はこの方を、信仰によって受けるべき、血による宥めのささげ物として公に示されました。 ・3:22 すなわち、イエス・キリストを信じることによって、信じるすべての人に与えられる神の義です。…。〕
(い)神様は、称賛を惜しまれるお方ではない!
・イエス様のたとえ話の中でだが、「よくやった。良い忠実なしもべだ。」(マタイ25:21、23)
・第一コリ4:5 そのときに、神からそれぞれの人に称賛が与えられるのです。
・神様は、しかるべきものには言ってくださる。「Good job!」、「Good work!」
3.なぜそれほど“信仰”は尊いものであるのか、それは、信仰とは“神様への信頼”であるからです。
(あ)「信仰」のエッセンス、それは「信頼」
・信頼は、人格と人格の間にあるもの。もの、というより、関係。
・神様への信仰、信頼は、尊い。純粋であればなおさら尊い。
・ガラテヤ2:20 もはや私が生きているのではなく、キリストが私のうちに生きておられるのです。今私が肉において生きているいのちは、私を愛し、私のためにご自分を与えてくださった、神の御子に対する信仰によるのです。
(い)「単純な信頼」を神様は喜ばれる。
・ちなみに。試練、精錬により、別な新しい信仰に変わるのではない。純粋にされる。不純物が取り除かれる。
・信じ始めたときのイエス様への信仰は、それはそれで神様の前で尊いもの。(だからこそ、信じれば救われる!)純粋にされる必要はあるのだが。
(う)神への信仰・信頼は、神の栄光を現すものであるから。
・ヨハネ11:40 イエスは彼女に言われた。「信じるなら神の栄光を見る、とあなたに言ったではありませんか。」
〈まとめ〉
・今日のテーマ、「試練により精錬された純粋な信仰は、神が称賛してくださるほどに尊いものである。」
・イエス様への信仰の尊さを確認しましょう。
・信仰を精錬する試練を(悲しいけれども)感謝して受け止めましょう。
・神様に信頼しつつ、試練に向かいあい、試練を乗り越えていきましょう。
■宣言:神様、あなたは、試練を通して私たちの信仰を精錬し、純粋なものとしてくださいます。私たちは、イエス様の現れのときに用意されている称賛と栄光と誉れとを待ち望みつつ、試練の中でもあなたに信頼します。
付録
■主要観念:試練により精錬された純粋な信仰は、神が称賛してくださるほどに尊いものである。